世界最大の建設機械メーカー・キャタピラー。その直営ディーラーであり日本最大のCatディーラーである日本キャタピラーは、顧客の生産性を最大にし、休車時間を最小にするために、きめの細かいカスタマーサポートを提供している。

さまざまな環境の変化に
テクノロジーで対応

ヘレン・フレンチ
執行役員
マーケティング
戦略事業部長

 世界の建設現場で活躍するキャタピラーの建設機械。日本キャタピラー(※)は、九州・四国以外の国内でのCat製品の販売とサポートを担当している。日本キャタピラーは、販売と製品サポートはもとより、レンタルやカスタマイズ、資格取得まで、トータルソリューションを通じて、顧客に最適な建機と徹底したサポートを提供している。

 建機を取り巻く環境は今、大きく変化している。一つは排出ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)と粒子状物質(PM)の大幅削減を義務付ける「オフロード法」(排出ガス規制)だ。しかし日本キャタピラーのマーケティング戦略事業部長ヘレン・フレンチ氏は「厳しい規制の施行は成長のための機会でもあり、お客さまの発展のために私たちキャタピラーグループの技術を生かすことができるということです」と、自社の強みを生かすチャンスと捉えている。事実、キャタピラーは、クリーンな排出ガスだけでなく、省燃費でCO2の削減にも貢献し、そのうえで高い生産性と安全性を誇る製品を、競合他社よりも早く導入してきている。

情報化施工は計測・掘削作業時間を短縮、測量作業員の現場立ち入り不要で安全性も向上。ガイダンスによる作業で品質も保てる

 また、ICTの進歩も建機を大きく変えている。その一例が「情報化施工」である。情報化施工とはICT(情報通信技術)を駆使して土木工事の生産性、品質、建設事業に対する信頼性向上を図る技術の総称。国交省でも普及を促進しており、同省データによればICT技術の活用による工事件数は過去5年間で12倍に増えている。

 キャタピラーでは情報化施工に対応する技術として「アキュグレード」というマシンコントロール(作業装置自動制御)と、「グレードコントロール」というマシンガイダンス(作業装置モニタリング)の2種を提供している。データ化された現場設計図などを施工時に利用することで、従来の施工方法に比べてより高効率で高精度の施工が実現でき、(1)生産性向上、(2)オペレーター疲労の低減、(3)施工品質向上、(4)コスト削減、(5)安全性向上、(6)環境性向上といったメリットが期待できる。

※Catディーラー3社とその関連会社3社を総称するグループ名称