ネットの普及に伴って、Webマーケティングに代表される手法が飛躍的な進化を遂げている。Webサイトへのアクセス履歴などを通して潜在顧客の状況を分析し、メルマガやキャンペーン案内などで顧客を育て、自社の製品・サービス購入につなげるようなマーケティングオートメーションは、多くの企業が取り入れ始めている。

 しかし一方で、「顧客は本当にこの情報を必要としているのか」「売る側は顧客の状況が正しく把握できているのか」という疑問を感じている人も少なくないだろう。言ってみれば、企業側が顧客を操ろうとしているのではないか、という根本的な疑問だ。

昭和女子大学
現代ビジネス研究所 特命教授
上原征彦氏
1968年東京大学経済学部卒、日本勧業銀行(現みずほ銀行)勤務後、流通経済研究所でマーケティングと流通の研究に従事。明治学院大学経済学部教授、明治大学専門職大学院教授を経て2015年4月に現職。2010年に流通経済研究所の理事長に就任、15年6月に退任し、現在は理事。主な政府の委員として、産業構造審議会 流通小委員会委員長ほかを務める。『マーケティング戦略論』(有斐閣)など著書多数。

 Webマーケティングでは、ワントゥワンマーケティングの重要性が高まり、個別の顧客との適切な関係性を構築することが重要になる。そこであらためて注目したいのが、「ダイレクトマーケティング」だ。それはいわば、「顧客に“近づく”マーケティング活動」なのである。

 日本におけるダイレクトマーケティング研究の第一人者である昭和女子大学 現代ビジネス研究所 特命教授の上原征彦氏は、Webやメールだけでなく、リアルな対面店舗や従来の電話などのチャネルも融合させて、売り手と買い手が新たな価値を創出させる手法を提唱する。

 特に電話チャネルに関しては、デジタルチャネルにはない特長を最大限に生かすことが重要だ。しかし一方で、電話では話中などでとりこぼしが生じ、機会損失になってしまう危険性がある。宅配寿司「銀のさら」などのフードデリバリー業界で急成長しているライドオン・エクスプレスは、電話チャネルでの顧客接点強化を進め、機会損失防止だけでなく、CS向上と販促効果検証などにまで活用し、強い収益体制の実現を目指している。

この記事の続きは以下からPDFを
ダウンロードしてお読みいただけます。

資料ダウンロードはこちらから

上原氏が提唱する協働型マーケティングの詳細、実践例に加えて、電話などの既存チャネルをいかに活用するかまで、顧客と新たな関係を築く取り組みについて解説。さらに、電話チャネルを最大活用することで、販売機会損失の解消、店舗運営の最適化、顧客接点強化による強い収益体制を実現したライドオン・エクスプレスの事例もご覧いただけます。
 
 
 
 
 
 
 
 

ログインで一部項目の登録が省略できます。情報の修正や追加をおこなった場合は登録内容が更新できます

※必ずお読みください

これからご登録いただくあなたの個人情報はエヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社(同社のプライバシー・ポリシーはこちら)に渡されご案内などに利用させていただきます。経営に携わる方々にむけた同社の無料情報提供サイトBizコンパス(会員利用規約)の登録も同時に行います。 ダイヤモンド社のプライバシー・ポリシーはこちら