まず前提として、武田さんは「安定して受かる」という意味を説明。感覚的には、その高校で平均くらいの位置にいる生徒なら入れるだろう大学、ということです。

【偏差値60】安定ラインでは意外と厳しい現実

偏差値60の高校から安定して受かる大学
偏差値60の高校からどの大学に安定合格できる?

 首都圏で、偏差値60前後の高校から安定して受かる大学として、武田さんが示したのは下位の日東駒専あたり。そもそも大学受験をする人がそう多いわけではない、として、基本的には日東駒専のどこかしらの大学がボリュームゾーンになる、と説明します。

 小林さんは、大学受験の偏差値は高校受験の偏差値よりマイナス10程度の想定、と解説。高校偏差値60は上位層に感じるけれども、大学受験でいうと真ん中あたりだと指摘します。合格実績を見るとMARCHの合格もあるものの、それは上位の生徒のみ。安定ラインでいうと日東駒専がメインになってくるのが現実、と話します。だからこそ、通っている高校のレベルを自覚して勉強を早く始めるべき、と続けます。

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 一方、地方で武田さんが挙げたのは、大東亜帝国レベルの私立大学。地方では受験できる私大の選択肢が限られること、また国公立大学対策として多くの科目に時間を取られることが理由です。そのため、レベルが一段下がった大東亜帝国が多くなる、と武田さんは推測しています。

 小林さんも、地方の人の出来が悪いという話ではまったくない、と強調。学力というより、通える大学の分布や人口の問題が大きいという考え方を示します。

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【偏差値65】高校の進学実績により上下に分散

 首都圏の偏差値65帯の高校では、日東駒専がかなり安定したボリュームゾーンになる、と武田さんは話します。また、法政大学や中央大学などMARCHの下位が日東駒専と並んでくる、と見ています。高校によってバラつきはあるものの、首都圏は高校の数が多く、進学実績が安定している印象とのことです。

 小林さんは、わかりやすいイメージとして、成成明学獨國武あたりが中央ラインになる、と説明します。ただし、実際に成成明学獨國武を受験する人は多くないため、進学実績の強い高校はMARCHの一部、弱い高校は日東駒専寄りに分散する形になるのだろう、と解説します。

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 一方、地方では、下位の日東駒専から地元の国公立大学あたりを安定ラインとして示す武田さん。進学実績は立地に影響され、より田舎ほど地方国公立大学に進学する印象、と述べます。

 小林さんは、地方では日東駒専レベルの大学が少ない面に加え、中高一貫や偏差値70など、上位の高校が少ない事情にも言及。同じ偏差値65の高校でも、旧帝医学部や東大、京大に進むような超上位層が在籍している点にも触れています。

【偏差値70】レベル差が大きく難関大学は一部

 首都圏の偏差値70の高校で、武田さんが安定ラインと見るのが、MARCHです。難関国公立大学や早慶の合格者も出てくるとはいえ、複数学部の合格などで強い実績を持っているのは学年上位の3割程度。安定して受かるといえるのは早慶ではなく、MARCHだと判断されています。

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 小林さんもMARCHを安定ラインとしつつ、意外とレベル差は大きいと話します。上位層は早慶、さらに東大や医学部を狙うレベルになる一方、出遅れるとMARCHになってくる、と説明。特に、中高一貫でない場合、入学後の3年間で仕上げる必要があり、少し出遅れるだけでも差が開く、といいます。学校のペースで勉強したのでは難関大学に届きにくく、自分で先取りする姿勢が欠かせない、と強調します。

 そして、地方で武田さんが安定ラインとしたのは、TOCKY未満の国公立大学。7、8割が地元の国公立で、上位5~10%が東京一科や早慶、TOCKYに進学するイメージです。

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 小林さんは、地方では首都圏より幅が広いという見方を示します。上位層も多ければ、MARCHレベルに届かない人も多い、とのこと。安定した合格でいうと、5Sや金岡千広といった地域の中堅国公立大学になってくる、と説明しています。

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まとめ

 最後に、あらためて小林さんは先取り勉強の大切さを訴えています。また、通う高校の進学実績がよくないからといって自分も無理だと思わず、目標を高く持ち、強い気持ちで勉強に取り組んでいってほしい、と助言。高校の偏差値にとらわれすぎることなく、自分のいる位置を見極めたうえで、早めに準備を進めることが大切だといえそうです。(次ページに解説動画あり)