④字数制限をオーバー・または著しく不足していないか

 字数制限がある問題では、制限を守るのは当然として、少なすぎてもいけません。8割以上は書くようにしましょう。

⑤設問に対して文末は適切か

 例えば理由を答えるときに文末を「…から。」とするなど、問題に対して適切な答え方ができているでしょうか。

算数の記述答案チェックポイント

①途中式を書く出題で、わかりやすく途中式が書かれているか

途中式を書く出題で、わかりやすく途中式が書かれているか
途中式を書く出題で、わかりやすく途中式が書かれているか

 上の答案では、小問ごとに計算過程が整理されており、採点者に思考の過程が伝わりやすくなっています。一方、下の答案では何をどのような順番で考えたのかがわかりません。

【私立中学の採点基準アンケート】途中式を書く出題に正答のみ記入した場合

【私立中学の採点基準アンケート】途中式を書く出題に正答のみ記入した場合
【私立中学の採点基準アンケート】途中式を書く出題に正答のみ記入した場合

 私立中学へのアンケートでは、答えが合っていても途中式がない場合は約50%が「不正解」または「減点」とされていることがわかりました。

②分数は既約分数か

 意外に見落としがちなのが、答えが分数になったとき。既約分数になっているか、落ち着いて確認しましょう。

【私立中学の採点基準アンケート】正答でも既約分数でない場合

【私立中学の採点基準アンケート】正答でも既約分数でない場合
【私立中学の採点基準アンケート】正答でも既約分数でない場合

 私立中学の採点基準アンケートによると、たとえ正解でも既約分数になっていない場合は、約60%が「不正解」または「減点」になってしまいます。

③数字は区別がつくように丁寧に書いているか

「0」と「6」、「4」と「9」などは、書き方によっては区別がつきづらいため、注意が必要です。丁寧に書く習慣をつけましょう。

④円周率は確認したか

 円周率は問題中で指定されることがあり、例えば「3とする」とあるのに「3.14」で計算してしまった場合は、不正解になる可能性があります。

理科の記述答案チェックポイント

①作図はシンプルに特徴を描けているか

作図はシンプルに特徴を描けているか
作図はシンプルに特徴を描けているか

 理科の作図で重要なのは、必要な要素がはっきりと描けていること。上の正解例では各要素の名称も丁寧に補足されています。

②適した理科用語を使えているか

 例えば「突沸を防ぐ」ではなく「お湯が急にあふれるのを防ぐ」などと答えてしまうと、減点の可能性があります。

社会の記述答案チェックポイント

①指定されていなくても用語を漢字で書けているか

問)1873年から現金で税を集める制度が始まりました。この税を何といいますか。漢字で答えなさい。

指定されていなくても用語を漢字で書けているか
指定されていなくても用語を漢字で書けているか

 解答に含まれている「租」という漢字は、小学校の国語では習わない漢字です。しかし、基本的に漢字で書くことが要求されると考えた方がよいでしょう。

②選択肢の正誤の根拠は明確か

 すべての選択肢に目を通し、見比べて、どこが違っているのかを見極めてから解答するようにしましょう。

まとめ

 国語では漢字の「止め・はね・はらい」、算数では途中式のあるなしなど、4教科それぞれについて落とし穴となりがちなポイントを押さえておくことが大切です。私立中学へのアンケート結果からも、採点基準として今回挙げたようなポイントを厳しく見られていることがわかります。

 正しい解答のつもりで書いていたのに減点されるとがっかりするかもしれませんが、逆にチェックポイントを意識することで正答率を上げていくことは可能です。ポイントをしっかり頭に置いて、解答を記述する習慣をつけていきましょう。

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