2027年度から「年内入試」には「面接」が必須!
9月に出願が始まる2027年度「年内入試」で「面接」が必須に!  準備はどうする?   PIXTA

2027年度から年内入試で「面接」が必須に!

――文部科学省は5月27日、2027(令和9)年度「大学入学者選抜実施要項」を公表し、総合型選抜や公募型の学校推薦型選抜など年内入試での「面接」必須化を通知しました(※1)。また、同日付けで、大学入学者選抜協議会が全国の大学長に宛てた「大学入学者選抜実施要項の遵守についてのお願い」を公表しています。その意図や背景について教えてください。

田嶋:総合型選抜や学校推薦型選抜は多面的な評価が趣旨ですから、大半の大学が面接やプレゼンテーションを課しています。ところが、2025年度入試において、首都圏の大規模大学の一部が、提出書類と基礎学力試験のみで合否が決まる公募型推薦入試を実施しました(第10回参照)。

 そもそも「実施要項」は、以前から学力試験の解禁を年明け2月1日以降としています。ただし、関西圏の私立大学では年内入試での学力試験実施が長年の慣行となっている事情などを鑑み、26年度からは「小論文・面接・実技検査や志望理由書、学修計画書などを必ず組み合わせて丁寧に評価する」ことを条件に、年内入試での学力試験実施を認めた経緯があります。

渡辺:「実施要項の遵守についてのお願い」の発信は、極めて異例と言えるでしょう。「要項で指摘している点をうやむやにしてはならない」と、大学入学者選抜協議会が全国の大学長にくぎを刺した格好です。

田嶋:年内学力試験の実施については「実質的な一般選抜の前倒しではないか」という懸念や反対の声が高校の校長会などから上がっていました。「実施要項の遵守についてのお願い」には、面接を導入していても形骸化しないよう注意喚起する意図もあるのだと思います。

 総合型選抜の出願は9月から始まります。27年度入試からの急な変更に受験生が混乱しないよう、すでに学力テスト型の総合型選抜を実施し、26年度までに面接を課していなかった大学には、2年間の猶予措置(27・28年度は面接なしを容認、29年度から必須化)が設けられました。

――26年度からは「小論文・面接・実技検査や志望理由書、学修計画書などを必ず組み合わせて丁寧に評価する」方針となったわけですが、27年度からは「面接」だけが学力テストと組み合わせる評価項目の対象になったのでしょうか。

渡辺:実施要項の中に「入学志願者自らの意志で出願できる公募制という性格に鑑み、志願者本人の記載する資料*を必ず評価に活用する。*志願者本人が記載する活動報告書、大学入学希望理由書及び学修計画書等」(第3-(2)-1)いう記載もあり、「面接」との組み合わせのみではないと捉えられます。

田嶋:ただ、なぜ「面接」だけを取り立てて「必須」としたのかは謎です。面接を必須にすれば、特に大規模な大学は学力試験を課す年内入試を実施しにくくなります。文部科学省は多面的評価を行う年内入試を推してきた経緯もあり、ブレーキを踏むことにもなりかねないのですが。

※1 「面接」には、ディベート、集団討論、プレゼンテーション、口頭試問等を含む。なお、指定校制など非公募型の学校推薦型選抜では面接を必須としない。「入学者選抜実施要項」「大学入学者選抜実施要項の遵守についてのお願い」は文部科学省のサイトを参照