イスラエル国会の総選挙(定数120)を巡り、ベニー・ガンツ元軍参謀総長が19日、勝利を宣言し、ベンヤミン・ネタニヤフ首相が呼び掛けた連立協議を退けた。ガンツ氏はイスラエル政界の幅広い勢力が加わる統一政府の樹立を誓った。これでネタニヤフ氏率いる右派政党リクードによる支配が終わる。ネタニヤフ首相はこの日、公約通りの政府は結成できないとして、敗北を宣言した。ただ、ガンツ氏の中道政党連合「青と白」と共に統一政府を率いることに意欲を示した。イスラエル大統領はまだガンツ氏に組閣を命じていない。だが非公式な開票結果によると、開票率93%の時点でガンツ氏がわずかにリードしている。汚職疑惑を抱えるネタニヤフ氏は、与党勢力の過半数割れで政治生命の危機に直面している。同氏は疑惑を否定しているが、首相を降りた後に訴追されれば議員辞職を強いられる可能性もある。