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デジタル流行通信 戸田覚

コンパクトデジカメ不振のなか、
狙い目は「地味なこだわりカメラ」

戸田 覚 [ビジネス書作家]
【第54回】 2008年12月1日
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GRデジタル
リコーの人気カメラ「GRデジタル」。変わらない良さが再評価されており、特にこの無骨さで単焦点というのが人気の理由だ。
GXシリーズ
GRデジタルのズーム版が、この「GXシリーズ」。同じように見かけは無骨だが、根強い人気を誇る。

 年末商戦の入り口で、コンパクトタイプのデジタルカメラが売れ行き不振に陥っている。

 これまで、ずっと売れ行きがよかったので、「このトレンドはいつかは止まるときが来る」と十分に予想できた。それがここに来て、不景気も相まって、急速に売れ行が悪くなってきたのだ。

 もちろん、理由はそれだけではない。画素数を含む機能・性能の進化が止まりつつあり、買い換えが進まなくなってきたという影響も見逃せない。
そんななか、ボーナスで懐が潤ったユーザーが買うとしたら、いったいどんな製品がよいだろうか?

 実は、コンパクトデジカメ不振のなかでも、堅調に売れている製品がある。それは、リコーの「GR」「GX」「R」といったモデルだ。

  「市場は落ち込んでいるようですが、GRシリーズをはじめとして、弊社の特徴あるカメラは変わらずに売れています」と語るのは、リコーパーソナルマルチメディアカンパニー企画室室長の野口智弘氏。

 今回は、GRシリーズを中心に話を進めるが、そもそもこのカメラは、コンパクトデジカメの中では高価だ。記事執筆時点の実勢価格で、5万円を超えている店が多い。

 それでいて、何か飛び抜けた機能があるわけでもない。液晶が大きなわけでも、特別に画素数が高いというスペック上の優位性はないのだ。だが、ベテランユーザーを中心に、高い人気がある。

 このモデルが発売されたときに「買っちゃいました」と、4人のユーザーから自慢されたことがある。ある種の人たちにとっては、持つ喜びが非常に高いカメラのようだ。

 そのある人たちとは、ちょっと「カメラにこだわる人たち」。性別や年齢はあまり関係なく、若い男女だったり、中年男性だったりする。

 「根っからの写真好きによく売れています。このところ、コンパクトデジカメから入って、ちょっと上位のカメラが欲しいと考えているユーザーも増えています」(野口氏)

 デジカメから写真を始めたユーザーが、こだわって撮影することに興味を持ち、「もうすこし良いカメラが欲しい」と考えたなら、行く先は2つあるだろう。

 それは、手ごろな価格の一眼レフへ進むか、高級コンパクト機種へ進むかだ。では、高級コンパクトの中で、GRシリーズが絶大な人気を誇る理由は、どこにあるのだろうか。

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戸田 覚[ビジネス書作家]

1963年東京生まれ。ビジネス書作家、コンサルタント。株式会社アバンギャルド、有限会社戸田覚事務所代表取締役。ハイテク、パソコン、成功する営業のコツ、新商品開発、新事業開発といったテーマを中心に、執筆、出版プロデュース、講演、コンサルティングに携わる。ビジネス誌、パソコン誌、情報関連雑誌をはじめとして多数の連載を抱える。
著書に『あのヒット商品のナマ企画書が見たい!』『プレゼンの極意を盗め!』(以上、ダイヤモンド社)、『すごい人のすごい企画書』(PHP研究所)、『仕事で使える!クラウド超入門』(青春出版社)、『LinkedIn人脈活用術』(東洋経済新報社)など多数がある。
著者ブログ:http://www.toda-j.com/weblog/
株式会社アバンギャルドHP:http://www.avant-garde.jp/


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