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サムスンは既に10年前に進出! 発明大国イスラエルの頭脳を生かせ
【第15回】 2015年7月24日
著者・コラム紹介バックナンバー
加藤スティーブ

イスラエルに直行便就航へ、関係がより密接に

2015年前半、イスラエルのスタートアップエコシステムを振り返る

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なぜ、現地トップレベルのVCを巻き込めたのか?

 筆者がまず、驚いたことは、参加者である。カナンパートナーズ(Cannan Partners)、セコイアキャピタルイスラエル(Sequoia Capital Israel)、ルールベンチャーズ(lool Ventures)。日本の皆さんには、ほとんど聞き馴染みのないVCが並ぶが、こうしたVCは、現地ではトップレベル、しかも、パートナーレベルが何人も参加した。また、メディアでは、イスラエルのテッククランチと呼ばれるスタートアップでは大手メディア(GeekTime)を巻き込んでいた。

 ここ数年、イスラエル現地では、VCやグローバル企業が、スタートアップ支援の流れを加速している。レウミ (Leumi) 銀行といくつかのグローバル企業が共同で開始したSOSA。金融関連では、2013年、CitiBankを皮切りに、今年に入って、VISA、MasterCardなど金融技術を狙い続々とアクセラレータープログラムを始動、VISAは、R&D拠点も設立。既存のMicroSoft、Google、などもスタートアップ支援活動は継続的に活発であり、今月に入っても、インテルがアクセラレータープログラム開始を発表するなど、グローバルのトッププレーヤーが群雄割拠している。

 その中で、現地でトップとも言えるVCを複数巻き込めた理由は何か。デモデイの翌日にサムライインキュベート、榊原氏にインタビューをした。

 「現地で一番評価を受けていることは、実は、コミュニティを醸成しているところ。今までは、『日本好きの集まり』という風に見られていたが、このデモデイで『潮目』が変わり現地での評価が高まったと確かな手応えを感じている」

 イスラエルでは、Google、MicroSoftといった企業でも公に起業家、エンジニアコミュニティの醸成を掲げるほど、スタートアップ支援は、現地では重要なことである。普通、異国の地で「コミュニティを醸成する」ことは一筋縄ではいかないだろうが、サムライインキュベートは日本で起業家コミュニティを醸成してきた経験がある。相手がイスラエル人であることは、さほどハードルにならなかったようである。

 すでに、デモデイでピッチした企業3社の増資が決まる方向で動いており、2014年3月、本連載第4回「日本のインキュベーターとして初進出!起業大国イスラエルへ イスラエルでサムライ旋風が起きる!?」でお伝えした通り、旋風になりつつある。

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    日本にとって距離的にも心理的にも遠い国、イスラエル。だが、最先端技術を有するスタートアップ企業を輩出する「発明大国」であることは世界で認知されており、インテル、グーグルなど米ハイテク企業の多くがイスラエルに研究開発拠点を置く。韓国のサムスンも既に10年前に進出している。日本企業にも最近ようやく動きが出始めたイスラエル技術を取り込む方策を、イスラテック・加藤スティーブ氏が提言する。

    「サムスンは既に10年前に進出! 発明大国イスラエルの頭脳を生かせ」

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