ユーザーの“気づき”を共有する「日刊気づき新聞」。多くの共感を得たつぶやきが大見出しとなる。 |
コミュニケーションツールとしてすっかり定着した感のある「Twitter」。それに伴い、Twitterの“つぶやき”と連携して新たな付加価値を提供してくれるサービスが花盛りだ。
たとえば、東京大学「知の構造化センター」とニフティが協力して始まった「みんなの花粉症なう!β」は、花粉に関するユーザーのつぶやきを自動収集して解析、Twitterを花粉症のセンサーの代わりに利用できるサービスだ。GPS情報などから、どの地域の人が花粉症で困っているかをリアルタイムで知ることができる。
その他、東急ハンズと良品計画が実証実験中の「コレカモネット」は、欲しい商品の名前をTwitterでつぶやくだけで、その商品の取り扱い店舗や在庫状況を回答してくれるサービス。「アロマ」「手帳」といったキーワードでも検索可能で、その場合は、在庫の中からお薦め商品を探してきてくれる。
そうした実用的なサービスが目につく一方で、一見すると「なんだこれは?」と思うようなものもある。ユーザーのつぶやきを「気づき」というテーマでとりまとめ、「新聞」という形で提案する「日刊気づき新聞」は、とりわけユニークなつぶやき利用サービスだ。
実際に試してみると、この「日刊気づき新聞」、なかなかに奥が深い。参加方法は簡単で、自分がふと思いついた何気ない「気づき」をTwitterに投稿するだけである。Twitterへの投稿時に「 #kizuku」というハッシュタグを記入しておけば、自動的に「日刊気づき新聞」に反映される。
つぶやきは日別に集計されて、新聞としてまとめられるわけだが、見出しとして大きく表示されているのは、他のユーザーからの支持を多く得た「気づき」だ。
各々の「気づき」には、「たしかに」というマークが付いていて、それをクリックすることで自分の共感を表すことができる。もちろん、自分の気づきが他のユーザーから支持される場合もある。
つぶやきの種類は様々で、「ダイエットすると結局太る」といった日常のひとコマを反映したものをはじめ、「くよくよするほど敵は喜ぶ」「仲間という言葉が仲間外れをつくる」といったビジネスシーンでも活用できそうな「気づき」も多数アップされている。
眺めているだけでも十分愉しめるが、「マイページ」機能を活用してみるとさらに面白い。
マイページでは、自分の気づきのみならず、「たしかに」マークをクリックした他ユーザーの気づきも一覧表示される。他人の気づきを読んでいると、それにつられてどんどん新しい気づきを思いつくから不思議だ。アイデアメモやモチベーションアップのツールとして活用してみてはいかが。
(中島 駆)