川原卓巳さん提供写真

人生の幸福度を大きく左右するのが「人間関係」。ギブ&テイクという言葉があるが、あなたの身の回りに「ギブ」をせずに周囲の人間から「テイク」ばかりをする人がいないだろうか。そんな人がいたら迷わず距離を置こう。片付けコンサルタントの近藤麻理恵氏をプロデュースした川原卓巳氏が豊かな人間関係を築くための極意を語る。※本稿は、川原卓巳『人生は、捨て。自由に生きるための47の秘訣』(徳間書店)の一部を抜粋・編集したものです。

相手を振り回し疲れさせる
「テイカー」に要注意

 組織心理学者のアダム・グラント氏は、ベストセラー『GIVE&TAKE「与える人」こそ成功する時代』(三笠書房/2014年刊)のなかで、人間のパーソナリティを次の3つに分類しています。

○ギバー(Giver)=受け取るよりも、多くを与えようとする人

○テイカー(Taker)=与えるよりも、多くを受け取ろうとする人

○マッチャー(Matcher)=受け取ることと与えることのバランスを取ろうとする人

 誰しもギブ・アンド・テイクで生きていますが、その人のギブとテイクの比重によって「ギバー」「テイカー」「マッチャー」に分かれる。

 僕はできるかぎりギバーであろうと心がけて生きています。そしてテイカーには可能なかぎり近づきません。

「相手になにかをしてあげるのが当然」というのがギバーのあり方です。ギバー同士でいると悩みや課題はたちどころに解決していきます。ギブ、ギブ、ギブのとても素敵で好循環な関係です。

 ひるがえって、うっかりテイカーとつき合ってしまうとひどく疲れます。たとえば、こんな人に心当たりはありませんか?

 労力や優しさを一方的に吸い取るだけの人。

 自分の話だけして満足して去っていく人。

 必要な情報を得たら感謝もなく消える人。

 どれも典型的なテイカーです。彼らはいたずらに時間とエネルギーを奪っていきます。でもその相手がギバーなのか、テイカーなのかは、実際につき合ってみないとわからないものです。ですから、すべてのテイカーをあらかじめ遠ざけることは難しい。

 時には「あなたのため」と取り繕いながら、自分の欲求を満たそうとするテイカーもいる。巧妙なタイプの進化型テイカーです。こちらとしては注意深く振る舞うしかありません。もしその相手からテイカーの気配を感じ取ったら、意を決して遠ざけましょう。

シリコンバレーは
ギバーで溢れている

 テイカーとの時間を極力減らすよう努め、周りをギバーで満たす。それによってあなたの人生の幸福度は飛躍的に高まります。