「待ち」の時間が多過ぎる
職場環境の改善を
中村 実は当社では、開発した「TEんWA」を徹底的に活用しています。その中で実感していることの一つは、1対n、n対nのコミュニケーションのメリットです。例えば、現場の営業担当者がつくった見積もりは「TEんWA」で共有されます。その内容は同僚やマネジャーだけでなく、私も見ています。そして、ときどき「こうしたほうがいいよ」と指摘します。こうして、私のレビューがn人に共有されることになる。それは、n人に対する教育になります。
高城 ただ、地位の高い人の中には、居心地の悪さを感じる人がいるかもしれません。エスカレーションの文化に慣れている、といいますか。
中村 確かに、そういう管理職はいるでしょう。しかし、「間に入ること」自体に価値があるわけではありません。上の判断を下に降ろすだけなら、管理職のいる意味がない。コミュニケーション環境が変われば、部長や課長はこれまで以上に自分なりの価値の出し方を考える必要があるでしょう。逆の言い方をすれば、長年続けてきた働き方や考え方を変える気がないなら、コミュニケーション環境だけを変えてもうまくいかないということです。
高城 メールは使いにくい、とはいえLINEで取引先とやりとりするわけにもいかない。そう感じていたビジネスパーソンにとって、ビジネスチャットという軽いコミュニケーションツールは一つのソリューションになりそうですね。
中村 有力な選択肢になります。ビジネスユースが前提となると、セキュリティの確保は必須です。当然ながら、ソーシャルメディアとは別次元のセキュリティが求められます。その上で、「TEんWA」は社内コミュニケーションのハードルを下げることにこだわって開発されました。
そこには、外部パートナーを招待する機能もあります。例えば、あるプロジェクトのグループには、外部企業のAさんとフリーランスのBさんに入ってもらうという具合です。社内だけで完結しない働き方は、今後さらに増えていくでしょう。もちろん、在宅やモバイル環境での仕事を支える上でも大きな役割を担います。
高城 従来の組織の壁を超えた連携というのも、今後の重要なテーマですよね。
中村 もう一つ大きな効果があります。「TEんWA」を導入しているあるベンチャー企業で聞いたのですが、「女性管理職が一番喜んでいる」と話していました。いつでも、どこでもコミュニケーションができる環境が用意されたことで、オフィスで部下が相談に来るのを待ったり、判断のタイミングまで待機したりする必要がなくなった。早く帰れるようになったので、子どもとの時間も多く取れるようになったそうです。
多くの人たちの働き方を見ると、「待ち」の時間が多過ぎます。ビジネスチャットはこうした非効率をなくすとともに、コミュニケーションの質を高めることができます。効率化によって浮いた時間は、対面コミュニケーションの充実やワークライフバランスの面で活用することができます。また、フラットで質の高いコミュニケーションは、ユーザーの創造性を刺激します。「TEんWA」は、そんなコミュニケーションのプラットフォームを目指しています。
高城 価値と対価の関係性を含め、今後日本企業は働き方を考えていかなければいけない時期に来ていると思います。従来の働き方が仕組みによって変わるかもしれないという可能性を感じます。
中村 そうなってくれたら、と願っています。本日はありがとうございました。
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