時代の流れとともに移り変わる
「求められる人物像」
20年近く社会人教育の世界に身を置いてきましたが、企業から求められる人材像というのも変化をしてきました。昔はオールマイティな人材、一人でなんでもできるような人が求められていました。極端に言えば、各企業が考える「最良の人物像」のクローンを量産するような人材育成の在り方が主流でした。なんでもできる人材は確かに素晴らしいですが、一方で、会社の中で皆が同じようなスキルを持っているために、周囲の人間をライバル視してしまう傾向が強くありました。隣の席の同僚、また他部門と競い合い、時に足を引っ張るような事態もあったかもしれません。

しかし、今はグローバル・多様化の時代に移り変わりました。一つの力で対抗するには競合が強く、大きくなりすぎてしまいました。社内で競い合うのではなく、社外に目を向けなければ、気づけば会社そのものが存在しなくなってしまう、という可能性が出てきたのです。
そのため皆が同じような能力を持っている大量生産型の人材育成から、チームで戦うための人材育成に変わろうとしています。1人の力でできることは限られていますが、チームメンバーの長所を活かし、欠点は補いあうような関係を築くことができれば、これまでよりも大きな力が発揮できるようになるのではないでしょうか。
もちろん「礼儀正しくする」、「思いやりをもって人に接する」、「仕事には誠心誠意取り組む」など本質の部分は今も昔も変わっていません(むしろ、より重視されるようになってきたかもしれません)。ただ、働き方や考え方の違いを受け入れる傾向が出てきているように思います。一つの価値観にとらわれて、それだけが正しいとする集団よりも、いろいろな価値観を持つ人が集まっている集団のほうがより斬新で新しいアイデアが出てきそうではありませんか?
女性社員の「できません」
=「やったことがありません」

さらに最近は女性活躍の風潮から、女性社員を積極的に育成しようという動きがありますが、女性社員の育成を苦手とする男性管理職は少なくありません。
本来仕事の世界を男女で分ける必要は全くないはずなのですが、男性と女性ではそもそも生き方や考え方が違います。そのことを理解せずにただ自分の考えを押し付けるようなマネジメントを行い、女性部下から思いもよらない反発を受けてしまったり、あるいはセクハラやパワハラの疑惑をかけられるのが怖くて指導すら諦めてしまっていることもあるようです。



