目によい栄養素を積極的に摂り、
入浴で血行をよくする
ビジネスパーソンの大敵である目の疲れを癒し、スマホ老眼にならないためにはどうしたらよいのか。もっとも効果的なのがスマホの使用頻度を下げることだが、それが無理なら継続して使ったら10分程度目を休めたり、目から30~40cm離して使ったり、画面を暗めに設定することなどを心掛けたい。
「毎日の食生活で、目によい栄養素を摂ることも大切です。例えば、ビタミンA。スマホ老眼の人は長時間画面を凝視することでまばたきの回数が減り、ドライアイを併発することが多いのです。ドライアイになると潤いが不足することで目の表面が傷つきやすくなり、目が沁みる、物がかすんで見える、疲れやすいなどの悪循環を引き起こします。ニンジンやカボチャなどに多く含まれるビタミンAをたっぷりと摂ることで、これらの症状の緩和が期待できます」(味木院長)
他にも、ホウレン草やブロッコリーに豊富なルティン、牡蠣やウナギの亜鉛、サバやイワシなどの青魚に多く含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)、紅鮭やサクラエビの赤い色のもとであるアスタキサンチンなども、目の健康のためにはたっぷりと摂りたい。
意外と知られていない目の疲労回復方法が、入浴だ。
「目の調節緊張が起きているとき、毛様体筋は血行不良で凝り固まり、酸素や栄養が行き渡らなくなっている状態にあります。入浴すると血行が良くなって体が温まりますが、これは目にも作用します」(味木院長)
より効率的に目の血行を良くしたいなら、目を温めるのと冷やすのを交互に行うのがお勧め。まずは蒸しタオルを2枚用意し、これを入浴中に目の上と首の後ろに置いて10分程度温める。次に、冷たいタオルを1枚用意して目を冷やす。これによって目の血液循環がよくなって老廃物の代謝が進み、スッキリとする。
「仕事中には、目の疲れやドライアイ対策に目薬を使うのもいいでしょう。目薬自体の効果もさることながら、目薬をさすために上を向いて腕を上げるという動作が、首や肩の血行不良を改善するストレッチの役割も果たします」(味木院長)
髪形やファッションなど見た目にも気を遣い、病気知らずで健康な人でも、仮性老眼で目がしょぼしょぼし、見えにくさから常に眉間にシワを寄せているようでは、魅力も半減します。
「生き生きとした目は、デキるビジネスパーソンの武器にもなるはず。今日からでもアイケアを習慣にしてはいかがですか?」(味木院長)