京王グループでは今、増加する訪日外国人に向けたサービスの拡充に取り組んでいる。その一つが、新宿を起点とした中部・北陸地方への企画乗車券の発売だ。また地方自治体と連携して、訪日外国人向けの観光案内所を新設、情報発信も積極的に行なっている。
京王電鉄
戦略推進本部 海外戦略部 総括担当
山下信哉課長
戦略推進本部 海外戦略部 総括担当
山下信哉課長
京王電鉄では昨年4月、新宿から中央道を通り、松本、飛騨高山、白川郷、金沢・富山に便利に観光できるルート「三つ星日本アルプスライン」を京王電鉄バスを含む5社と連携してつくった。松本から北陸に抜ける広域観光ルートはバス路線しかなく、国内でも従来から人気を博している。そして昨年7月から、その人気路線をインバウンドの訪日外国人向けにアレンジ、3種類の企画乗車券(高速バスのフリーきっぷ)の発売を開始した(日本人も購入可能)。
「もともと新宿は訪日外国人の宿泊・訪問地として人気で、新宿を起点とした高速バスネットワークは、東海道などの“ゴールデンルート”以外への交通手段として、数多く利用されています。今回の企画乗車券は、訪日外国人にも人気がある信州・飛騨エリアを観光しながら北陸まで行けるルートを、インバウンドの誘客策として企画したものです」
そう説明するのは、海外戦略部総括担当の山下信哉課長である。
三つ星日本アルプスライン