国内販売を押し上げた
新たなブランド戦略

──2010年ころからボルボのイメージが大きく変わり、それに伴って販売台数も拡大しています。好調の要因は何でしょうか。

木村 世界販売台数はこの6年で約1・5倍に増えましたが、その理由としてまず挙げられるのは、商品力が格段に上がったということです。

 ボルボの代名詞ともいえる安全性を含めた基本性能、スウェーデンらしいシンプルで洗練されたデザイン、そしてユーザーの使いやすさを徹底して追求したインターフェース。そのいずれもがボルボの独自性を明確に際立たせており、プレミアムカー市場において、他のブランドとは一線を画す存在であると認められてきていると思います。

 日本市場については、私が社長に就任してからのこの2年半ほどの間は、「ブランドマーケティングの一貫性」にこだわってきました。セールス担当者のドレスコードから始まり、接客方法、ショールームのデザインなど、細かい点まで「ボルボ」というブランドが持つ価値観をお客様に体感いただけるよう、一から見直しました。

 その結果、国内の第三者評価機関が行った自動車セールスの満足度調査では、総合満足度ランキング(ラグジュアリーセグメント)で2年前の5位から2位へ上がりました。ブランドコミュニケーションの成果が上がってきたことも、国内での好調なセールスにつながっているのだと思います。

──先行したXC90の国内販売台数は計画比の約2倍に達していると聞きます。ドイツ車が主流のプレミアムカー市場で、いよいよ本格攻勢が始まったように感じられます。

木村 90シリーズを皮切りに、私たちは全車種の刷新を推し進めており、今年以降順次、フルモデルチェンジした新世代車を発売していく予定です。

「安全」と「北欧のプレミアム」、この二つの特徴を際立たせることで、日本市場でさらにファンを増やしていけると確信しています。新しいボルボにご期待ください。

■お問い合わせ先
ボルボ・カー・ジャパン株式会社
volvocars.jp