佐々木圭一さんが語る

プレゼンも「伝え方が9割」
技術と練習で相手の反応は驚くほど変わる!

著者・コラム紹介
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 割引するわけでもない、1秒でも早く提供するために業務改善するわけでもない。サービス自体は何一つ変えることなく、伝え方しだいで売り上げを伸ばせるのです。

 この体験で、伝え方の技術によってYES/NOの確率、ひいてはビジネスをも大きく変えられることを確信しました。もしあなたが「自分は話下手だし、センスもないから無理…」と思っていたとしたら、それは違います。じつは、伝え方はセンスではなく技術なので、誰でもちょっと学べば上達することができるのです。

プレゼンは相手のもの。
成功のカギは相手の中にある

 プレゼンのことに話を戻しますね。僕がまず大事にしているのは「聞き手(企画書の読み手)のことをいかに考えてあげるか」ということ。これは伝え方の基本です。

 自社の商品やサービスを提案しようとすると、売り込みたい気持ちが先に立って1から100まですべての情報を説明したくなりますが、そんなこと相手は望んでいません。必要なところだけをわかりやすく簡潔に話してくれる営業マンが好まれる。ですから、相手が一番聞きたいところを、聞きたい量だけ取り出して提案することが大切です。これを僕は「トロの法則」と呼んでいます。トロって、あの魚のトロのことです。

 マグロを売るとき、目玉から尻尾まで全部試食してくださいと言っても、よほどの大食家でないかぎり食べないでしょう。無理に食べたとしても、満腹になっておいしさなんて感じないから逆効果です。マグロの魅力を伝えたいなら、相手が一番好きな中トロを少しだけ、食べやすいかたちで提供する。それで十分なのです。

 企画書だってそう。言いたいことを詰めこもうと、つい文字が多くなりがちですが、一文が長いと読みにくいし、ぱっと見て文字ばかりだとそれだけで人は拒絶反応を示します。もう、そうなると、最初から読んでもらえません。相手が一番興味のあるところを抜き出し、苦にならない分量にして伝えることが大切です。「これくらいならサッと読めそう」と思えるくらいの文字量の方がかえって情報は伝わります。

 プレゼンというと、「自分の考えを聞いてもらう場」のように思いがちですが、目的は相手に商品を買ってもらったり、何らかの行動をとってもらうことですから、僕は「相手のもの」だと思っています。最終的に決断するのは相手なので、相手のストーリーの中でいかに話を展開してあげられるかが重要。どうやって「NO」を「YES」に変えるのか。その答えは、自分の中ではなく、相手の中にある。つまり、プレゼンを成功させるカギは相手の中にあるということです。

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