もう一度現場でチャレンジしたい
という動機
企業プレゼンテーションが終了後、第二部では、5企業がそれぞれブースを構え、個別の企業説明や、参加者からの質疑に対応した。
第二部では、個別説明会・相談会が行われ、今回参加の和歌山県に本社を置く5企業が個別に説明や相談に応じる時間が設けられた
会場の参加者の1人、首都圏のIT関係企業に勤務する50代男性は、今回のキャリアフェアに出席した理由をこう語る。「和歌山市出身で、実家に高齢の両親がいることから、いずれUターンをと考えていた。現職に不満はないが、定年までの道筋が見えてきた。これまでのキャリアを生かして、もう一度現場で企画・営業を通してチャレンジしてみたい気持ちがあり、ポジションや収入に納得がいけば、真剣にUターンを考えている」
参加者たちは、興味のある企業のブースに足を運び、直接質疑する場面も。企業側は、参加者の本気度に手ごたえを感じていた
もう1人、市場調査会社に勤務する30代男性も和歌山市の出身だった。「通勤や住環境など、東京で働くことに疲れてきた。和歌山は育った町なので暮らしに不安はない。マーケティング分野という職業柄、地方で働くのは難しいかもしれないが、新規事業開発などに積極的な企業があれば、これまでのキャリアを生かして力になれると思う」と語る。
和歌山県プロフェッショナル人材戦略拠点の開設以来、同拠点を通して132件の相談があり、既に18人の採用が実現している。製造業から小売業、建設業などの分野で、部長・役員担当のポストが用意され、年収は400万〜800万円程度。相談と成約件数は右肩上がりで増加しており、和歌山県へのUIターンは着実に進捗している。同拠点ではこのムーブメントを促進するため、今後も情報発信を積極的に行っていく予定だ。