ネット上の風評で売り上げや採用、融資などに悪影響

「インターネット上でネガティブ情報が広がれば、さまざまな被害が発生します。たとえば、ある化粧品について消費者がブログに『肌荒れした』と書けば、それを見た別の消費者は買わなくなるかもしれません。つまり、直接的に売り上げに影響することもあるのです」(大和田氏)

 ブログやツイッター、掲示板などが人びとの行動に与える影響はますます強まっている。その情報を発信しているのは、多くの場合は一般の消費者である。行き過ぎた表現、事実を曲解した表現が散見されること自体は、やむをえない面がある。ただ、そのサイトが多くの読者を持っていたり、情報がインターネット上に拡散したりするような事態は、企業として看過することはできない。

 たとえば、採用活動への悪影響である。採用が内定したあと、「もう少しこの会社のことを調べよう」と社名で検索する内定者もいる。そこで、真偽不明の誹謗中傷を目にすれば、内定辞退というケースも考えられる。そもそも、応募者そのものが減少してしまう可能性も十分ある。

 こうした情報は、既存の社員のモチベーションにも悪影響を与える。採用活動の効率低下や離職率の増加は、採用コストを押し上げるだろう。

 あるいは、金融機関の融資態度にも微妙な影響があるかもしれない。融資に際して、その企業に関するインターネット上の情報を調べる担当者は少なくないはずだ。

「それが事実であれ虚偽であれ、ネガティブな情報は企業にとって百害あって一利なしだと思います。過剰反応するのも考えものですが、かといって軽視すべきではありません。放置するのではなく、なんらかの対策を考えるべきでしょう」と大和田氏。その対策の一つが、アドリンクのサービスである。