速さと安定性の大きな理由は、親会社であるソフトバンクが中国の大手通信事業者と共同構築した高品質なバックボーン回線を使用している点にある。

「一般にインターネット回線による通信の遅延は日中間でも50~200ミリ秒(1000分の1秒)以上かかることもありますが、『Express Connect』による日中間通信の遅延は30ミリ秒と大きく下回っています。可用性についても99.95%以上を実現しています」と語るのは、SBクラウド営業部の二宮暢昭部長。

 しかも通信事業者から直接専用線を買うのに比べて導入コストが低く、わかりやすい料金体系になっているのも「Express Connect」の魅力だ。初期導入費用は不要で、契約年数の縛りもなく、10Mbpsで月額29万5600円からといったリーズナブルな料金で、月ベースで利用できる。月額の利用料金そのものも「他社のサービスに比べて2割程度安い」と二宮部長はいう。

 もちろん、インターネット回線とは違い1本1本が独立した専用線型サービスなので、情報漏えいやウイルス感染などのリスクも最小化できる。「大量のデータを速く送りたいというニーズだけでなく、日中間でやり取りするメールやファイルなどをセキュアに送受信したいということで導入を検討される企業も多いようです」と語るのは、SBクラウドの内山敏代表取締役兼CEOである。