「まず、歯磨きは1日5回。食後3回に、起床直後と就寝前を加えた5回です。起床直後は最も口臭が強いので、家族に対するエチケットです。菌が最も活発に活動するのは就寝中なので、5回目の歯磨きは最もていねいにしましょう。また、深夜0時以降は飲食しないように心がけたいものです。さらに、男性も小さな手鏡を携帯して食後に口元のチェックをすることを習慣化したほうがいいですし、できれば3ヵ月に1度は歯科で定期検診を受けたうえで、歯石も除去してもらうと完璧でしょう」
通常の歯ブラシによる手磨きなら、宝田歯科医師いわく、1回当たり15分程度は入念に磨くのが理想とのこと。これを、たとえば会社に行く前と寝る前の2回だけでも実行すると、1日30分もの時間を歯磨きに費やすことになる。こう聞くと、忙しいビジネスマンのなかには苦痛に感じる人もいるかもしれない。
「ビジネスマンが歯科医院に来て、なさる言い訳の1位は『忙しい』(笑)。接待で真夜中うちに帰って、そこからしゃかりきになって歯を磨くのはしんどい、ということらしいんですね。手磨きが悪いとは決して思いませんが、そんな方なら、横になりながらただじーっと当てているだけでいい電動歯ブラシは、便利なんじゃないかと思いますね」
歯科医の間でも一定の評価を得ている電動歯ブラシを用いれば、わずか数分で手磨きと同等以上の効果を期待できる。しかもメーカーによっては、職場や外出先などでの使用を想定して、コンパクトに収納でき、出先で容易に充電まで可能な携帯用ケースがセットされた電動歯ブラシも登場している。これを機に自分の「マウスマネジメント」を見直したい人や、「歯科医院での言い訳」に思い当たる節のある人は、検討してみてはいかがだろうか。
【コラム】
標準ブラッシング時間、2分!
特許技術で歯を美しくする「ソニッケアー ダイヤモンドクリーン」
今年9月初旬に発売されたフィリップスの音波式電動歯ブラシ「ソニッケアー ダイヤモンドクリーン」は、毎分約3万1000回の超音速振動と独自の幅広いブラシヘッド振幅がもたらす音波水流、ソニックテクノロジー(特許技術)によって、「入念に手磨きできない人でも短時間でオーラルケアができる」と宝田歯科医師も好評価。
米国の歯科専門家が推進する2分のブラッシング時間で、効果的に口腔内の4セクションを磨けるよう、カドペーサーという機能が知らせてくれる。
しかも、新製品は毛先をひし形にカットすることで毛量が従来製品よりも増加しており、前述の機能と音波水流との相乗効果で、手磨きの最大4倍のプラークを除去できるという*1。「ホワイトモード」では、コーヒーやタバコなどによるステイン(着色汚れ)の減少も見込め、約1週間という短期間で自然な歯の白さに近づける効果も期待できる*2。
また、付属のグラス型充電器がうがい用のコップとして活用できたり、USB端子付きで収納したまま充電が可能な携帯用ケースが付属していたりする点も斬新だ。
*1 手磨きと比較して、Putt氏らの調査に基づく(2011年、米国)
*2 Colgan氏らの調査に基づく(2010年、英国)