その点、「顔の表情」は今すぐにでも始められる手軽な印象の演出方法だ。
もっとも、イメージコンサルタントの吉武利恵氏によれば、「表情をうまく作れない人は多い」という。自分では笑っているつもりなのに相手には笑顔と認識されないケース、会話の最中に不必要な所でへらへらと笑ってしまうケース、眉間にしわを寄せるなど無意識に敵意を感じさせる表情を浮かべているケースなどだ。
吉武氏は、顔の表情づくりの第一歩として、「浮かべる表情と話す言葉の意味を一致させる」ことを勧める。その上で、相手に親近感や良い印象を持っていることを伝えることが重要だという。
「“顔癖”は作ることができるもの。好印象を与える人は、生まれつきの顔立ちが良いからではない。“印象ハンサム”になったほうが愛される」
身だしなみの清潔感と表情で好印象のベースを作り、そこに人間性や発言・行動の工夫を積み重ねていくイメージだ。
髪よりも体型よりも重要!
若々しさを演出する顔とは
表情を意識できるようになったら、次のステップでは表情をコントロールする。秘訣は、「視線を合わせる」「ここぞという場面で目を開く」「意味を持った笑みを浮かべる」ことだ。
気持ちを込めて話をしていれば自然にできるのだが、うまくいかない人は、ポジティブなコメントの時に笑顔を浮かべるだけでも印象が良くなる。3つとも実践できれば、「若々しい」という印象も与えられる。
若々しさを演出するには、顔の手入れも重要だ。吉武氏によると、「若々しい顔とは、活力を感じさせる目力に加え、たるみとシワが少ない顔」だという。読者アンケートでも、3割を超える人が、好印象を判断する理由として、「顔の肌の状態」を挙げていた。
「加齢による印象の変化」の調査結果も興味深い。
自分で加齢を感じる変化として、シワとシミをあげた人は47%を超えていた。髪が少なくなったことをあげた人(38%)よりも多い。他人に感じる変化でもシワをあげた人は62%で、髪が少なくなった(66%)、太った(51%)などと同様に、大きな変化と感じるようだ。