名刺交換のとき、ホテルにチェックインするとき、パーティーで握手したとき……。
あなたの時計は、さりげなく見られている。身近にいる同僚や部下も、 腕元は必ずチェックしている。なぜなら時計には、その人の趣味嗜好、物の見方 考え方、そして経済力が反映されるから。だから、腕時計選びはおろそかにできない。 本特集で知識を整理し、一生のパートナーとなる一本を見つけてほしい。


語るに値する、名刺代わりになる
腕時計を持とう

手元は常に見られている。
腕時計は、その人となりをアピールする有力なビジネスツールだ。

個性がありつつも
華美に走らない

 時刻が分かれば何でもよいのではなく、人柄や趣味嗜好を反映する本物の腕時計を持つべきだ。人に対し、己を語る名刺代わりの腕時計とは、そのようなものだ。

“名刺代わり”とは、比喩ではない。実際に名刺交換の場面で腕時計に視線が向かうことは少なくない。相手が差し出した手、こちらから差し出した手、それぞれに着けられた時計は、互いに見る、見られるの関係なので、名刺と同様なのだ。

 従って、上質で品の良い腕時計を着けるのが大人のビジネスパーソンたる者の身だしなみではないだろうか。ベストな腕時計の条件を考えると、確かな個性を持ちながら決して派手ではなく、高級感が備わりつつも、華美に走らない腕時計ということになりそうだ。加えて、ブランドや歴史、デザインや機構など、「語れる」エピソードがあるとなおいい。腕時計から会話が弾むこともあり、そうした逸品を選んだ本人の見識もまた、相手に好印象を与える一助となるからだ。

腕時計の“強化書” 2018