留学経験がなくても
英語力を付けてのキャリアアップは可能

 安来氏によれば、エンジニアでTOEIC800点以上の上級英語の力を持つ人材の多くは、意外と留学経験者が少なく、独学によって英語力を付けた人が多いという。社会人になってから英会話教室に通ったり、短期集中型のレッスンを受けたり、デバイスなど英語ツールを活用して、コツコツと努力をして英語力をアップする、あるいは業務の中で実務を通じて英語力を伸ばすケースもあるという。

 「いずれにしても、そうした方々の傾向としては、まず担当業務で成果を出して、転職において武器になる専門スキルを持とうと取り組んでいる方が多いです。転職は、年収アップというより、自分の持つ専門性をより広い世界で発揮したいという理由があります。あくまでも英語力は実務で必要になるツールであり、自らの評価を補填するものにすぎません。英語力があるからという理由だけで、転職に有利になるということは少なく、最終的には専門性と併せた総合力で評価されます」と安来氏は話す。

 経験やスキルに加えて英語力があれば鬼に金棒。だからこそ今、英語力が必要なのだ。