そして、Life Sweetは顧客に対する営業支援ツールであるとともに、販売員のための教育ツールになるという。従来は生命保険会社向けのツールなど、販売する商品が決まっていた。これからは長寿リスクに備え、投資信託、さらには確定拠出年金といった税制優遇金融商品も含めて複数の金融商品を組み合わせ、顧客ごとに最適なものを提案する必要がある。
「金融機関にとって、Life Sweetは顧客への営業支援ツールであると同時に、販売員が長寿リスクに備えた金融商品組み合わせの提案の方法を学ぶ教育ツールの側面があるのです」と北山氏は強調する。
サラリーマン層と富裕層を
対象にしたFinTech戦略
FTとITの統合を掲げ、FinTechを実践してきたCAPだが、今後のFinTech戦略をどう考えているのだろうか。「当社ではFTとITの統合によって個人金融市場の業務プロセスを最適化し、個人財産の適切な資産配分と、次世代へ円滑に資産を移転できることを目指しています」と北山氏は今後の戦略を話す。
まず、Life Sweetでは最適な資産配分によって長寿リスクに備えるサラリーマン層など、マスマーケットを対象にサービスを提供する。そして、次は富裕層を対象に相続対策を含めた資産管理と税務対策のサービスを検討していくという。相続対策を考える際には、金融資産残高を時価ベースで考えるアセットマネジメントと納税準備を考えるタックスマネジメントの双方が必要となる。
「金融資産だけでなく、証券やクレジットカードなど多様な情報を集められるAgurippaとKakeibonホワイトレーベルのテクノロジーを利用することで、富裕層向けの新サービス開発も可能です」と北山氏。革新的なサービスで個人金融市場を切り開いてきたCAPのFinTech戦略を支えるパートナーとして、NTTコミュニケーションズへの期待は大きい。
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