都市銀行へのエキスパートシステム導入経験に始まる業務自動化のノウハウも生かし、企業の業務改善を包括的に支援しているフィジオ。顧客のビジネスを理解したコンサルタントが“可視化”“自動化”の手段として、RPAツールの効果的な活用法を指南している。

業務理解度こそRPA
プロジェクト成功のカギ

フィジオ 経営戦略室 堀米明室長

「今日、多くの企業がRPAツールによる業務自動化に取り組んでいますが、使い方や導入フローに問題のあるケースが見受けられます。ツールありきでやみくもに自動化を進めたのでは、かえって社内に混乱を起こす恐れがあるので注意が必要です」と話すのは、フィジオ経営戦略室の堀米明室長だ。

 同社は、豊富な業務知識を持つコンサルタントが経営/業務とITの間を効果的に橋渡しすることで、自治体から金融、製造、さらにはベンチャーまで、広範な業界の業務効率化を支援している。

 そのフィジオで、RPAツールの活用支援を統括する堀米室長は、かつて1980年代に都市銀行のバックオフィス効率化のために、大手ITベンダーでエキスパートシステムによる業務自動化システムを立ち上げた経験を持つ。そんな堀米室長にとって、RPAブームといえる昨今は“第2の業務自動化ブーム”と映る。

「RPAは確かに便利なツールですが、ズームインし過ぎると活用に失敗します。少しズームアウトして効果的な使い方を考えなければいけません」(堀米室長)

 フィジオが提供するRPA活用ソリューションの特色は、あくまでも“業務改善”の視点に立つことだ。このソリューションでは、既存業務を調査して業務フローを可視化/分析。RPAツールによる自動化も踏まえた改善計画を策定して自動化を図り、PDCAサイクルを回しながら運用、継続的な改善まで包括的に支援する。

 同社のRPAソリューションで肝となるのが、業務を理解したコンサルタントの存在である。
「業務を熟知した担当者は多忙な場合が多く、ヒアリングに十分な時間を割けないことが少なくありません。業務用語まで理解したコンサルタントが、その不足を埋めながらフローを可視化/分析することで、短期間で的確な業務改善と自動化を行います」(堀米室長)