市場はいつか必ず反転
時流に沿った対象を選ぶ

 では、具体的に今はどういった投資対象が有望なのか?

「さすがにここまで円高が進むと、そろそろ流れが反転しても不思議はないと、個人的には考えています。現実に円高トレンドが終わるとすれば、FXをはじめとする外貨投資の好機だといえるでしょう。

 FXは外貨売りからもトレードをスタートでき、円高が続く局面でも利益を追求可能です。しかしながら、やはり多くの投資家は売りから入るのには抵抗があり、円高トレンドが終わってからのほうがトレードを仕掛けやすいでしょう」

 日本株が象徴するように、株式市場では低迷が長期化することもあり得る。だが、為替市場は一方向に突っ走り続けることはあまりなく、行きすぎると反転する習性がある。いずれは円高の終息が訪れるはずで、すでにその兆候が見られるとの指摘も……。

「今後の成長性の高さを踏まえれば、依然として新興国も有望な投資先であると考えられます。世界経済の先行き不安などを悲観して新興国の株式市場は大きく下げてきたので、安くなっている今こそ、絶好の買い時だと思います」

今こそ投資の好機
少額ならば怖くない

 投資信託(ファンド)などを通じて新興国の株式市場に投資するのが近道だが、さらに連想を働かせてみよう。それらの国々で経済成長が続いて国民の生活水準も向上すれば、石油をはじめとする資源や食糧(穀物)の需要は拡大の一途をたどり、コモディティ(商品)市場全般が上昇基調を示す可能性も高いのだ。そして、コモディティへの投資といえば商品先物取引が一般的。こちらもFXと同様、預けた証拠金(担保)の何倍もの資金を動かせ、少ない元手でハイリターンを追求するというレバレッジ(テコの原理を利かせた運用)効果が得られる。

「レバレッジの倍率を上げ過ぎるとリスクもそれだけ高くなるので、最初のうちはせいぜい2~3倍にとどめるべきです」

 今は好機だと捉えた上で、リスクを極力抑えながら少額で挑戦するなら、もう恐るるに足らず。一歩前に踏み出してみることだ。