若手社員の教育・育成をOJTで行っている企業の多くが、「系統立った育成が困難」「効果が見えづらい」といった課題を抱える。こうした問題点を解消する育成手段として、ゼネラル・ビジネス・サービスは通信講座を活用。国家試験「ITパスポート試験」合格を目指す、ユーキャンの「ITパスポート講座」を導入し、若手社員のスキルアップを実現している。

ゼネラル・ビジネス・サービス
代表取締役社長
宮下克昭氏

 日本IBMグループのソリューションプロバイダであるゼネラル・ビジネス・サービス(以下GBS)の設立は1993年。以来、ソリューションビジネスを中心に、研修やハードウエア/ソフトウエア販売などの事業を展開し、堅実な成長を続けている。

 同社では新入社員を対象に、3ヵ月の集中基礎研修とその後のOJTからなる計9ヵ月の研修期間を設けている。しかし、それ以降の社員教育はOJTが中心。資格取得は推奨していたが、本人の自助努力に委ねられていた。同社代表取締役社長の宮下克昭氏はこう語る。

「法人の代表者に直接提案し、決定いただく“プライム契約”が大半を占める当社では、営業やSEは、経営目線でお客さまと会話できなければいけません。したがって、若手社員にも、経営や財務、セキュリティなど、幅広い知識が求められます。しかし、こうした知識を体系的かつ効果的に学ぶ方法が、確立できていないという問題がありました」

経産省認定「ITパスポート」
資格を取る通信講座を採用

 こうした課題に対応すべく、同社では、経営・業務も含めた幅広い知識が問われる、経済産業省認定の「ITパスポート試験」に注目。合格に向けて会社が支援することで、若手社員の戦力強化を図ることにした。

 その受験対策として同社が導入したのが、ユーキャンの「ITパスポート講座」だ。この教材を選んだ理由について、宮下氏はこう語る。

「企業が社員に教育投資する以上、一定期間内に確実に合格し、ビジネスに役立ててもらわなければ意味がありません。通信講座には、業務と並行して学べるメリットがあります。学習の進捗管理がしにくいという難点がありましたが、ユーキャンの講座なら、所属長がWeb上で社員一人ひとりの進捗状況や成績を確認することができます。教育の投資対効果が最大化できるという点に、非常に魅力を感じたのです」

 同社では入社3、4年目の営業・SEを対象に、「ITパスポート講座」の受講を実施。受講者3人全員が2ヵ月以内に「ITパスポート試験」に合格することができた。

携帯、PC活用で、どこでも
いつでも学習できる環境

 今回GBSが導入した「ITパスポート講座」は、業界最大手のユーキャンが、過去に培った通信教育ノウハウを結集し、法人向けに展開したものの一つ。「新人早期戦力化」をテーマに掲げ、企業が抱える教育課題を解決するためのさまざまな工夫が凝らされている。