東京の城南3区に特化した新築一棟マンション投資を展開するフェイスネットワーク。創業以来、好調な業績推移を受け、3月16日に東証マザーズ上場を果たした。不動産市場のバブル懸念も再燃化する中、いかに安定的な利回りで満室経営を実現しているのか。成長の背景と上場の狙い、事業ミッションなど、今後の目標も含め、蜂谷二郎社長に聞いた。

蜂谷二郎(はちや じろう)
フェイスネットワーク 代表取締役
1988年某金融機関に入行。12年にわたり融資担当として500以上の案件を扱う。2001年、不動産会社である有限会社フェイスネットワーク(現・株式会社フェイスネットワーク)を設立。この17年間で城南エリアを中心に約170棟の新築マンションをプロデュース。18年3月に東証マザーズ上場を果たした。著書多数。

──2018年3月に東証マザーズに上場されました。まずは上場の狙い、懸ける思いについてお聞かせください。

蜂谷 近年、不動産投資ブームが過熱する中、世にあまたあふれる投資の選択肢、情報の中から当社が提案する不動産投資のあるべき姿、手法をより多くの方に知っていただくという、知名度アップが第一の狙いです。

 ブームを背景に、投資の裾野が広がったのは好ましいことですが、安易に賃貸経営に乗り出し、大きなリスクを抱えてしまうようなケースも頻出しています。

 本来、不動産投資とは手段であり、大事なのは安定的な家賃収入を得ていくことで、どのような生活を送りたいのか。そこを明確にすることこそが先決と考え、当社ではお客さま一人一人の夢の実現をミッションに、最適なプラン、サービスの提供に注力しています。

 その観点から、不動産投資を成功させるには事業パートナー選びも肝心。上場の第二の狙いとしては、その担い手となる人材確保が挙げられます。

 実際にマンション経営をスタートするには、さまざまな手続き、決断が必要となります。当社では土地の仕入れから設計、施工、管理、融資調達のサポートまで全てを自社リソースで提案し、ワンストップで事業の“全体最適化”が実現できるのが強みです。

 上場をフックに多様な業務プロセスに精通する人材に広くリーチし、育成体制も強化。上場会社として、社員にとっても長期間安心して働ける職場環境を整備していきます。