論点3
金融ベンチャーに対する偏見の問題
論点の第3は、金融ベンチャーに対する偏見の問題である。
①年金基金の運用は、利益相反がある大手金融機関に集中するのではなく、金融ベンチャーが活用されるべき(地引氏)。
②日本人はリスクと向き合っていない。事なかれ主義で独立系運用業者を排除するのではなく、資産運用の深化のためには多様な運営業者が必要(渋澤氏)。
③大手系列の運用業者では利益相反がある。独立系運用業者の育成が必須(中神氏)
④日本ほど、独立系運用業者へのリスペクトが低い国はない。大手金融機関の「供給側の論理」一辺倒である(中野氏)。
⑤世界の金融機関は、だいぶ前から傘下の運用機関を切り離している。独立系の金融ベンチャーは不可欠な存在。安定を捨てて独立系ファンドを起業した人たちは志が高く、これまで幾多の苦難を乗り越えてきた(山内氏)。
⑥大手金融機関系とは違い、独立系は投資家の利益と自らの利益が一致。投資家の利益が守れなければ退出を迫られる厳しい世界だ(宮内氏・山内氏)。
⑦今回の事件を契機に、「やはり信託や生保に任せておけばよかった、株屋のような投資顧問の参入には反対だった」というようなトンチンカンな意見を言う政治家がいるが、90年の年金運用の自由化以来、独立系業者が続けてきた必死の努力をないがしろにするものだ(森本氏)。
⑧年金基金の運用業者が、母体企業などの利益から「独立」しているのは当然で、報道機関にも責任がある。自主規制は大事だが監督責任の問題の方が大きい(門多氏・大崎氏)。



