クラウドサービスの力で小規模企業の成功を強力に支援【ニッカル商工】
東京都大田区の老舗アルミ販売問屋。長年獲得してきた顧客の信頼を次世代に継承することが大きな課題だった。そのためSalesforceを導入してベテラン営業部員の行動・思考を記録。属人化していたノウハウの可視化とデータに基づいた組織的で効率的な営業体制を作り上げた。

 一方、日本におけるアルミ材料販売問屋の先駆けとして1957年に創業したニッカル商工(東京都大田区)も、創業50周年の節目に当たる2007年にSalesforceを導入した。

 同社が抱えていたのは、営業担当者の世代交代が進むなか、次世代への営業ノウハウの継承や顧客の引き継ぎが円滑に進められないという課題であった。

 そこで当時部長取締役だった現代表取締役社長の松下力氏が旗振り役となり、SalesforceのCRM、SalesCloudを活用して営業改革を推し進めた。

 改革のポイントは、営業プロセスそのものの抜本的な見直しである。ビジネスへの影響度によって取引先をランク分けし、ランクごとに電話や訪問などのアプローチ頻度を設定した。

 さらにSalesCloudのレポート機能で営業担当者の行動履歴をチェックし、問題があればベテランが改善方法を指導する仕組みを採り入れた。

「トップ営業マンの思考や行動パターンをSalesCloudに落とし込んで実行させることで、若手でも一人前の営業担当者として活動できるようになりました」と松下氏は手応えを感じているという。