パレットを軸に実車率99%の輸送網も構築
異業種企業とJPRが協同することで、共通のパレットを利用してトラック実車率(車両の走行距離において実際に荷物を積載して運行した距離の割合)を飛躍的に向上させた共同幹線輸送も始まっている。
JPRとキユーピー、ライオンが連携して、商品輸送とレンタルパレットの納品・回収のトラック運行を集約。これによりトラック必要台数の最小化を可能にした。(図参照)
実証実験では、3社の独自のトラック運送では60%程度だった実車率が99%にまで向上した。全行程2800㎞のうち、トラックに荷が乗っていないのはたった14㎞区間だけだった。船舶へのモーダルシフトや空車率の低下などによりCO2排出量は個社単位での輸送時よりも62%以上低減した。
「顧客の荷物の動きを精査し、JPRが顧客同士を結ぶことで、より効率的な輸送体制やパレットの活用策を提案できます。標準パレットの共同利用を軸にした物流改革には、まだまだ大きな可能性があると分かりました」。
JPRはパレットを軸に、IT技術を活用した高付加価値サービスを提供することで、物流現場の課題を解決しようとしている。