堀川沿いに進む再開発
不動産投資の現状は

 1年前にオープンしたテラッセ納屋橋は、昔はいかがわしい雰囲気のあった納屋橋付近のイメージをすっかり変えました。

名古屋不動産未来図 (16)成長著しい長久手に新たな施設名古屋市中区の再開発に注目堀川開削の指揮を執った福島正則の銅像が立つ納屋橋夢ひろば。背後には複合商業施設「テラッセ納屋橋」

 堀川沿いの再開発が進んでいます。水主(かこ)町では自動車ディーラーの跡地にマンションを建設中です。

 名古屋城に近い名古屋の原点ともいえる那古野(なごの)では、円頓寺商店街の飲食店経営者が、街並み保存地区に指定されている四間け道みの戦災を免れた町家などを改装して、大人のくつろげるお店を出すようになりました。また、堀川に定期船を走らせる計画もあるようです。

 テラッセ納屋橋にあるプラウドタワー名古屋栄と御園座を再開発したグランドメゾン御園座タワーは昨年できたばかりの、いずれも中区栄1丁目にある人気のタワマンですが、最近後者の動きが目に付きます。賃貸には月額55万円の物件も出ていましたが、どのような人が借りるのか見当が付きません。それぐらいの賃料となると戸建ての物件を選ぶように思えるからです。

 また、栄1丁目で売りに出されている物件の4分の1が後者に該当しましたが、オーナーは販売価格より1~2割プレミアムを付けての転売を考えているようです。果たしてうまくいくのでしょうか。

 投資用ということでは、木造3階建ての賃貸物件を1棟丸ごと販売する商品があります。坪100万円以下の土地でないと割に合わないので郊外の駅近くに造られることが多いようです。表面利回りが年6%強では売れません。7.5%はないと割が合わないと買い手は考えているようで、売る側も値引き前提の値付けをして投資家と価格交渉をしているようです。