コンタクトセンターやBPOセンターの豊富な経験と知見を基に、デジタル&オペレーションを本格的に展開し始めたビーウィズ。デジタル技術の導入可能領域を適切に選定し、ヒトとテクノロジーを融合した最適な業務の再設計で全工程での生産性向上を実現しているのが特徴だ。それによって、コア業務に注力できる環境を創出し、企業の持続的な競争力強化を支援している。

バリューチェーンの
全てに対応

 ビーウィズは、三つのデジタル技術を中心に「デジタル&オペレーション」サービスを提供している。クラウド型のコールセンター向けソリューション「オムニアリンクAI-PBX」と、定型業務の自動化を図る「RPA×BPO」、手書き文字の自動読み取り機能を活用して帳票エントリー業務の効率化を図る「AI-OCR×BPO」だ。

 図1のように、業種・業界で異なる固有業務に関するサービスを「インダストリー-スペシフィックBPO」、人事・経理・総務などの基幹業務に関するサービスを「クロス-インダストリーBPO」と位置付け、企業のバリューチェーン全てに対応している。オムニアリンクの通話音声のリアルタイムテキスト化を生かした「データサイエンス」も提供、キャンペーンの反響分析や製品の改善要望分析、インフルエンサー分析などが可能だ。

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 デジタルビジネス推進部の宮本知宜部長はこれらのサービスの特徴を次のように話す。

「AIやRPAを導入すれば、すべての問題が解決するわけではありません。顧客対応やシステムで処理したデータ(内容)の意味付けや判断など、ヒトが行わないとサービスの低下につながる業務プロセスもあるからです。そこで当社では、オペレーション領域の現状を子細に可視化し、どこにデジタル技術を導入すべきかを選定します。ヒトとテクノロジーを融合させて業務を再設計し、自動化・省力化のソリューションをワンストップで提供しています」

 きちんとした業務設計をしないままAIやRPAを導入すると、一部の効率化にとどまったり前後の業務との連携が悪くなるなど、失敗するケースも多い。ヒトがやっていたときと同じ業務手順ではうまくいかないため、デジタル技術を生かせる業務フローへの変革も必要だ。こうした業務の再設計や業務フローの変革から実行まで、同社では専任の「デジタルコンサルタント」がしっかりサポートしている。

 具体的にどう再設計するのかは、図2のデジタルを使ったBPOサービス(通販のFAX注文書処理業務)のモデルケースを見てほしい。大量に送られてくる注文書の処理を、前述した三つのデジタル技術を投入して自動化・省力化させている。ポイントは業務を、ヒトを活用するプロセスとテクノロジーを活用するプロセスに分け、業務の全工程を見渡して生産性向上を実現していることだ。

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「注文内容に誤りや不明確なところがあったらお客さまに確認しなければなりませんが、こうしたヒトが行うべき作業をサポートできるのも当社の強みです。コンタクトセンターやBPOセンターで長年培ってきたノウハウを生かし、オペレーターを教育して業務運営するため、業務を丸ごと当社で実施することが可能となっています」(森野喬仁マネージャー)​