進化の方向性は
「ロボットカンパニー」

「削る・載せる」の技術が世界屈指ロボット技術でさらなる進化FUJI
江崎 一 取締役 執行役員
マシンツール事業本部 営業部長

 周知の通り、グローバルに見て生産拠点はアジアへと大きくシフトし、それに伴ってFUJIの革新的な製品の需要は海外に拡大している。18年3月期時点の海外売上高比率は84%に達しており、そのうちの約40%を中国が占めている。

 さらに、これまで生産現場で抜群の知名度と信頼を獲得してきたFUJIだが、実は足元で一般家庭向けの製品も手掛け始めている。その一つが今年8月から販売を開始した在宅介護向けの移乗サポートロボットだ。高齢者の移乗動作をサポートするロボットで、ベッドから車椅子、車椅子から手洗いといった移乗動作や、手洗いや脱衣場での立位保持のサポートをする。

 従来、介護者が行っていた作業を補助するため、介護者の負担軽減にもつながる。さらに、配送時に電子メールで届くQRコードが扉を開ける鍵となる宅配ロッカーの販売も手掛ける。eコマース需要が拡大する中で物流業界が深刻な人手不足に苦しんでいる状況を踏まえて、宅配ロッカーに着目したのだ。

 現在、FUJIは約50億円を投じて豊田工場の増築を進めている。19年3月には竣工予定で、その暁には生産能力がこれまでよりも3割増強する。同社が3年前から掲げているのは、「FUJI robots lead the way」というスローガンだ。電子部品実装ロボットでトップクラスの同社は、ロボットカンパニーとしてグローバルにその存在感を高めている。

問い合わせ先
株式会社 FUJI
豊田工場
〒470-0452
愛知県豊田市迫町戸尻480
0565-76-2640
ホームページアドレス:https://www.fuji.co.jp/