クレーム前に
迅速に対応

三菱電機 稲沢製作所
ビルマネジメントシステム部
ソリューション設計課
サブグループ・リーダー 柴 昇司

 こうした遠隔監視・制御によって、管理人がビルに常駐する必要がなくなり、また複数のビルもまとめて管理できるため、省人化が図れて、コスト削減にも大きく寄与する。ビルのオーナーにとっては、効率的かつ迅速・的確な管理ができ、建物の資産価値向上も期待できる。

スマートフォンによる遠隔監視・制御が行える。ビル1棟から複数ビルまでの警報情報やビル設備の状態が確認できる
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「これまでビル設備の故障やセキュリティーに問題が発生した場合、第1報はビルに入居されているお客さまからのクレームとしてオーナーや管理会社に伝わることが多かったと思いますが、『BuilUnity』を導入すれば、異常信号の通知があった段階で、クレームに先駆けて現場に駆け付けることができるのです」(柴氏)

 また「BuilUnity」は、空調をはじめ、照明やエレベーターなどと連携できるため、中小規模のビルでも、きめの細かい運転管理や省エネ制御が可能になる。例えば在室状況や個人ごとの通行や操作に応じて、空調設備の温度設定や照明設備の照度を調節することもできる。

 さらに入退室管理や在室管理などの機能を使うことで、将来的に企業のオフィスがサテライト化して分散しても、客観データによる勤務時間の管理やセキュリティーの向上が可能となる。ビルに入居するテナント企業の「働き方改革」にも貢献するのだ。