内臓脂肪に潜む健康リスク。医師・西脇俊二が効率よく改善する食事と運動を指南

ストレスは禁物。消化、吸収、代謝の力をつけるのが早道

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 西脇院長によると、ダイエットの妨げとなるのは、抗生物質、添加物、ストレスなど。我慢ができなければ、飲酒は止めない。ただし、酒の種類は選ぶべきである。

「ジンやウオッカ、焼酎、シングルモルトウイスキーなどの蒸留酒ならば飲んでも構いません。最も避けたいのは、糖質が多いビール。どうしても飲みたいなら、ホップと麦芽だけを原料とするものを選びましょう」

 糖質制限をすると、相対的にタンパク質の摂取が増えるため、内臓に負担がかかる傾向がある。そのため、西脇院長は日頃から「消化力」を磨き、「デトックス」を心掛けることを推奨する。

「消化、吸収、代謝のサイクルを整えるのが、健康の秘訣。例えば、入浴や赤外線サウナなどで汗をかくと、苦労なく老廃物を排出することができます」

1日2リットルの水で体内の循環を促す

 体内の循環を促すためには、水を飲むことも重要だ。糖質制限をしている場合には、ただでさえ水分が不足しているとこを忘れずに。

「冷たい水は消化力が落ちるので、白湯を選びましょう。目安は1日2リットル以上です」

 食べる時間にも注意したい。1日のうち、消化力が最も高いのは10時~14時。「朝は排泄の時間なので、消化にエネルギーを使わないほうがいい」と西脇院長は説明する。朝食と夕食は軽めにし、昼食をしっかり取るのが望ましいのだ。

「ヨーグルトや豆腐は糖質が少なく、タンパク質が豊富ですが、消化が良くありません。これらは消化力が高まる時間帯に食べるのがいいでしょう。エキストラバージンオイルなどの良質の油も、効率いいエネルギー補充に役立ちます」

脂肪の吸収を抑制するポリフェノールも

 最近は、ダイエットをサポートするトクホ(特定保健用食品)や機能性表示食品なども登場している。お茶などの飲料、サプリ、粉末といった形状や、含まれる成分もさまざまだ。

「ポリフェノールの中には、脂肪の吸収を抑制する働きがあるとされているものがあります。例えば、茶カテキンは、腸での糖質吸収を抑制することに加え、肝臓で脂肪の代謝を促すと考えられています」

  自分に合ったものが見つかれば、よきパートナーとなり得るだろう。

 健康で長生きしたいなら、さまざまな病気の原因となる内臓脂肪を減らすことが重要だ。まずは日頃から運動を心掛け、バランスのよい食事をとる。そしてトクホや機能性表示食品も上手に利用しながら、無理なく、効率的に減らしていこう。

※当コンテンツはダイヤモンド・オンライン編集部ではなく、クロスメディア事業局で制作しております

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