五輪選手村の物件販売時期が決まり、周辺相場にどう影響するかが話題だが、以前から東京湾岸タワマンの中国人オーナーが五輪前に所有物件を一気に手放すのではという噂もあった。しかし実際は、中国人オーナーほど長期保有傾向が強いようだ。どんな意図からか。
10月末に、現在建設中の東京五輪選手村(中央区晴海5丁目)のマンションが2019年5月に発売されることが決まりました。東京湾岸物件を扱う私たちにとっては、周辺の他のタワーマンション相場に影響が及ぶのか、大いに気になるところです。とはいえ、現時点(11月中旬)で中古物件がいっせいに売り出されるといった気配は感じられません。
湾岸タワマンのストック戸数は増え続けている(下の図参照)にもかかわらず、賃貸物件は慢性的に不足しており、少しでも良い条件の物件が出るとすぐ借り手が付く状況は相変わらずです。運用益が出ているうちは、慌てて売る必要もないということでしょう。
(出所)東京カンテイ調べ
借り手の多くは、転勤で地方から東京に引っ越してきた人たちで、銀座や有楽町まで通うのに便利、かつ家族で住みやすいということから豊洲や東雲が人気となっています。最近では、単身者の賃貸ニーズも高まってきました。