住宅やホテル、レストランなどの“庭空間”を彩るガーデニング用品、エクステリア建材などを製造・販売するタカショー。本物に近い情緒性と耐久性を兼ね備えた同社の人工建材は、プロだけでなく、DIYを楽しむ一般消費者にも幅広く利用されている。海外市場の開拓にも意欲的だ。
どんな会社?
ブランド力のあるエクステリアを製造
タカショーは家庭日用品の一大生産地である和歌山県海南市で1980年に設立。地元の特産品である棕櫚(シュロ)の繊維を編んだ棕櫚縄や造園資材、園芸用品を販売する会社としてスタートした。
当時の造園資材の多くは天然木や竹を素材としており、見た目は美しくても、風雨で朽ちやすいのが難点だった。そこで86年、特殊強化樹脂を使用し、表現力にも優れた人工強化竹垣「エバーバンブー」を開発。これを機に情緒性と耐久性を兼ね備えた人工エクステリア建材の研究・開発に力を入れ、プロユーザーである建築業者や造園業者に対する圧倒的なブランド力を確立した。
また、全国のホームセンターなどを通じてガーデニングやDIYを楽しむ一般消費者にも販売しており、広くその名を知られている。
現在、売上高の約6割がプロユース事業、約3割がホームユース事業となっている。欧米を中心に展開する国際事業では、中国の工場で生産したホームユース向けの建材・用品を販売している。
98年9月に株式を店頭公開(現ジャスダックに上場)。18年7月9日、東証1部上場を果たした。
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豊かな暮らしのためには家と庭のバランスが大切
タカショー 代表取締役社長 高岡伸夫(たかおか・のぶお)
「よりよい庭のある暮らしをグローバルに提供する企業」、それが当社のミッションです。
豊かで健康的な暮らしを実現するためには、家と庭、両方のバランスが大切です。残念ながら戦後の日本の住まいづくりは家が中心でした。しかし、家にこもっていると、気分が塞ぎ込んだり、体が弱くなったりするもの。開放的な庭や、家と庭の中間にこそ、本当に豊かで、健康的な暮らしが楽しめる空間が存在するのです。
わたしたちは、そうした空間づくりをお手伝いして、お客さまによりよい暮らしを実現してもらうことを目指しています。
その思いに沿って、国内だけでなく海外でも事業を拡大し、着実に成長を遂げていきます。