不動産の管理業務から始まり、最近は不動産の買取り再販事業を本格化させているサンフィール。顧客からの要望に応えるため、管理会社の視点に立ちながらも、管理会社の枠を超えたワンストップのサービスを目指している。

 

代表取締役社長 秋元隆弥氏

 サンフィールは、賃貸物件の管理業務を中心に業績を拡大してきた。現在は資産運用から不動産管理までのトータルサポートを実現する会社として成長を続けている。

「もともとは賃貸管理という仕事がメインでしたが、それだけではお客さまにサービスが行き届かない。稼働率を上げるための家賃保証やサブリースをはじめ、建物のメンテナンスや保守点検、分譲マンションの管理組合サポート、リフォームやリノベーション工事、さらには売買や賃貸仲介、買取りや販売など、ワンストップで不動産の総合管理を行う会社として事業を展開しています」

 と語るのは、秋元隆弥・代表取締役社長である。

 同社の特徴は、不動産管理に付随するさまざまな業務を、なるべくアウトソーシングすることなく自社で対応している点だ。外部委託の比率を下げることでコストダウンを図り、その分を顧客に還元する。自社で対応することで案件に対する責任感も生まれ、顧客にとっても窓口が一本化することで管理コストを削減できるというメリットが生まれる。

地域担当制で
オーナーの信頼を得る

 同社が事業を展開するのは、1都3県(東京・千葉・埼玉・神奈川)。管理する戸数は5500戸超に及ぶが、事業展開エリアを広げず、その地域に特定した事業を集中させているのも特徴の一つだ。

「当社では地域担当制を敷き、それぞれの地域に密着して、オーナーさまの信頼を得ることを第一と考えています。不動産管理会社は一般的に業務分担制で、リーシング、契約、更新、原状回復、退去立ち会いなどにおいて、それぞれ別の担当者を立てることが多いのですが、当社では担当者数人が責任を持って各地域の管理業務を担当します。オーナーさまから見れば、一人の担当者に言えばすべての案件を解決することができるワンストップの体制であり、それが当社への評価の高さにもつながっていると自負しています」

 一人ひとりが一つの地域を総合的に担当するため、地域の特徴に精通しているという利点がある。空室率を少なくし稼働率を上げるサービスメニューを豊富にそろえていることもあるが、同社が管理する賃貸物件が常時96%以上の高い稼働率を誇る背景には、こうした地域密着型の担当システムの存在もある。