妄想を構想に変える“触媒”として

 電通コンサルティングは、2010年の社名変更時から「妄想を構想に」というテーマを掲げ、既存事業の延長線上的な改善にとどまらない野心的な試み(=妄想)を、成功確率の高い戦略シナリオとして構築(=構想)する、様々なプロジェクトに携わってきた。

「MDBDとは、言い換えれば“カリスマのいらない”仕組み作りのイノベーション。もともと日本企業は、チームプレイで世界に誇る数々のイノベーションを起こしてきたのです。“スティーブ・ジョブズ”がいなくても、MDBDのステップを踏めば、コモディティ化を避け、市場の創造までを見通したイノベーションを行うことは可能になります。新たな価値を創造する取り組み(事業開発プロジェクト)を加速させ、その成功確度を高める“触媒”として、私たちを活用していただきたければと考えています」(及川社長)

「しくみづくりイノベーション」
Marketing Driven Business Design 
電通コンサルティング著 
ダイヤモンド社 (1600円+税)
電通コンサルティング著による、顧客起点の商品開発、しくみづくりイノベーションに焦点を当てた、ビジネスをデザインするための方法に言及した書籍が、現在好評発売中。同書では、MDBDのコンセプトから具体的な展開例までが、わかりやすく詳細に解説されている。いま日本企業にとって必要なのは、「ものづくり」ではなく「しくみづくり」であるという電通コンサルティングの主張が、圧倒的な説得力を持って伝わってくる。「妄想を構想に」という同社の思想に共感するビジネスマンにとっては必読の書だ。