今回の「サントリーSunRiSE」への関心は非常に高く、総応募数は487件。女性研究者や海外の著名な大学に在籍する研究者からの応募も多く、課題内容も多様性にあふれていた。
山中教授は、若手研究者たちの基礎研究への熱意を頼もしく感じていると言う。
「研究でセレクションがあるのは仕方のないこと。プロ野球選手でも1軍で活躍できるのはほんの一握りです。けれども挑戦しなければ、採用もされないし研究費ももらえない。チャンスは奪い取るもので、自分をプロモーションしていくことも重要です。今回採用された方はこのチャンスを最大限に生かしてほしいし、採用されなかった方はめげずに研究を続けてほしい。私自身がそうでしたから。今、米国では、企業家たちが基礎研究を支援する動きがあり、そのインパクトは非常に大きくなっています。その意味でも今回のサントリー生命科学財団のプログラムは大きな意義があり、こうした民間の支援が広がることを期待しています」
純粋に日本の基礎研究を応援するという、サントリーの“企業の枠を超えた”支援に今後も注目したい。