何がスゴイの?

自己資本比率82%! 無借金で積極投資できる

 育ててもらった地元沖縄や株主に利益をしっかり還元したいと、増収・増益・連続増配の〝3増〟を経営目標に掲げている。

 実際、20年3月期まで8期連続増収増益、19期連続増配を達成。21年3月期も通期業績予想を営業収益730億円、営業利益145億円にそれぞれ上方修正し、記録更新はほぼ確実だ。配当性向も40%以上と高い。沖縄県は30年まで人口の自然増が見込まれており、モバイル契約数は右肩上がりで増加。FTTHや電力の契約数も順調に伸び、増収増益を支えている。

 株主還元と内部留保のバランスにも配慮しており、自己資本比率は82%(20年3月期)、ROEは約12%(同)と高水準だ。手持ち資金が潤沢なので、金融機関から借り入れる必要がなく、スピーディに事業投資ができるのも大きな強みといえる。

 ちなみに、このところモバイル料金の値下げ合戦が熾烈になっているが、沖縄セルラーは総合通信事業者としてFTTHも提供し、電力など事業の多角化も図っているため、収益への影響はある程度抑えられそうだ。