短期や単発の仕事に特化したマッチングサイトが好評

過疎化が進む地方で
人手不足を補う

　基本的に個人が個人に仕事を発注するのがメインだが、人材派遣ではなく短期で直接雇用したいという法人の利用も増えている。ピッキング・検品・梱包などの倉庫内の軽作業をはじめ、搬入・搬出や事務所移転、清掃やイベント補助、販売や接客などの短期の仕事にも対応できる。

　変わったところでは、地方での農作業補助がある。同社では青森県から委託を受けて、労働力不足対策実証業務を行っている。その業務名は「シェアジョブ青森」。農家の手伝いや雪かき、買い物代行などの軽作業が主体で、リンゴの収穫などの作業にもニーズがあるという。青森県からの助成金を課金に充てるため、依頼者の農家は手数料無料で利用できる仕組みである。

「都市部では個人のちょっとした困り事を満たす仕事が多いのですが、過疎化が進む地方では第１次産業の人手不足にシェアジョブを活用できると考えています。また今後は、国内にとどまらず、シェアリングエコノミーが普及したアジアへの進出も計画しています。現在大学生のインターンシップを受け入れているベトナムを足掛かりに、将来的にはインドやアフリカにも進出したい」と将来像を描く寺本社長。登録ユーザーは現在58万人、仕事マッチング率は80％以上。会員の多くがリピートして利用しているという。新たな働き方のムーブメントが起きている。