報酬は仕事完了後
すぐに受け取れる
シェアジョブで発生する仕事とは、例えば家具の組み立てや掃除代行、場所取りや並び代行、電球の取り換え等々。まさに“個人のちょっとした困り事”が対象となる。高い料金を払ってプロに頼むほどではないが、人手がどうしても欲しいときに安価に利用したい、というニーズを満たすものだ。
故にワーカーはスキルを持たない素人で、時間に余裕がある学生、主婦やシニア層、副業を探しているビジネスパーソンが、空き時間を活用することができる。まさに近所同士で助け合う、シェアリングの発想である。
サービスの仕組みはシンプルだ。依頼用とワーカー用それぞれのウェブサイトがあり、依頼者は会員登録後、ログインして依頼内容(業務内容や予定日や料金など)を作成すると、ワーカーから応募がある。詳細な打ち合わせはサイト内のチャットで行い、作業が終了すると、ワーカーはコンビニのATM経由で報酬を受け取ることができる。
「報酬の受け渡しは全て当社が行います。依頼者はクレジット等の決済で、ワーカーへの支払いは当社が代行。セブン銀行のATMと連携しており、作業が終わるとすぐに報酬を引き出せます。短期の仕事を希望するワーカーは、支払いをすぐに受け取れることが重要で、そのニーズを満たしているのです」と寺本社長。
シェアジョブでは、セキュリティーに対しても体制を整えている。依頼の登録に際しては必ず身分証明書をチェック、24時間監視ロボットを入れるなどトラブルの未然防止に注力している。また作業終了後には、依頼者とワーカーが相互評価をする仕組みがあり、その評価は次回以降の依頼の参考になる。
シェアジョブはいわゆるギグワーク(※)で、人材派遣との違いは、依頼者とワーカーとの直接契約(直接雇用契約または業務委託契約)になることだ。報酬金額は10円単位での設定が可能で、作業時間は30分から依頼掲載が可能となっている。サービスの料金体系は、採用するときのみに料金が発生する「マッチング手数料(30%)」。登録費や掲載費、維持費などはかからない。
※ギグワーク:短時間だけ働き、継続した雇用関係のない働き方。