「そこはちょっと……。予算には、事務局の運営費も含まれているので、単純に1カ国当たりいくらという話にはならないのです」(要人接遇事務局)

 ちなみに要人接遇事務局の運営費とは、臨時組織として借りた机や、大会期間中に空港に設ける連絡室の経費だと言い、「全体の単位から見ればそれほど大きくはないが、無視できない金額」と説明していた。

 要人の宿泊費は、外務省の予算43.6億円には含まれていないという。

 「費用は各国側でみてもらうことになっております。大会組織委員会が宿泊先を斡旋しますが、必ず指定のホテルに泊まるわけではないかと思います。ただ、別途部屋をとる場合にもちゃんとホテル側に動線を分けるなどの相談してもらうよう、各国にお願いをしているところです」(要人接遇事務局)

 その他にも、要人の隔離期間やPCR検査を選手たちと同じように扱うかは「検討中」だという。ワクチン接種については、「義務化されていないので、考慮する要素にはならない」と回答した。

 長野冬季五輪(1998年)の時、要人接待費を巡って使途不明金が発生し、招致委員会の会計名簿が廃棄されたことが問題となった。前出の高橋さんは言う。

 「この時は何人ものIOC委員が京都に行って芸者接待を受けていました。英BBCの調査報道記者らが執筆した『黒い輪』に<成金の日本円が行き来し、芸者がIOC委員に密着するものであった>と記しています」

 IOC調整委員会と大会組織委員会などによる合同会議の終了後の21日、記者会見したコーツ副委員長は「五輪パラの開催期間中に緊急事態宣言が発令された場合、大会を開催するのか」との質問に、「答えはイエスだ」と断言。日本中でひんしゅくを買った。IOCの強硬姿勢は「ぼったくり男爵」などと海外でも批判を浴びている。

 使途が不透明になっている外務省の要人接待費をこの際、きちんと見直したらどうか。

(AERA dot.編集部 岩下明日香)

AERA dot.より転載

TOP