ビッグデータ活用には、量も形も刻々と変わるデータを柔軟に活用できるものへと、情報システムの基盤(プラットフォーム)、つまり土台を刷新しておく必要がある。インターシステムズは独自性の高いデータベース「Caché(キャシェ)」を中核にした統合的なソリューションを提供して、ビッグデータ時代に向けた「情報システムの土台づくり」を強力に支援する。
「最近のビッグデータ活用で気になっているのは、分析ツールに話題が傾きがちであること。これからは、データの種類も活用の仕方も、今までにないものがどんどん生まれてきます。そこで重要になるのは、個別のツール選びではなく、変化・変貌が当たり前のビッグデータを処理して経営に生かせる土台(システム基盤)づくりなのです」と、インターシステムズジャパンの植松裕史社長は語る。
インターシステムズは、先進的なデータベースを開発して1978年に創業したグローバルなソフトウエアベンダーである。同社のソリューションは、医療・金融・通信の大手企業、政府機関などで10万システム以上の実績を重ねており、ビッグデータの取り扱いには長年にわたって研鑽を積んできた。
「建物にとってその基礎が非常に重要であるように、ビッグデータ時代のIT活用を考えている企業は、情報システムの土台こそ重要であることを前提に、新しいIT環境に対応できるよう、土台を刷新しなければなりません」と植松社長。
例えば、図書館の本を探しやすくするために、検索システムを工夫するのは意義あることだ。しかし、今まで月に数十冊ずつ書籍を購入して棚に並べ直していた図書館が、膨大に増え続ける音声や映像データも管理しなければならなくなり、利用方法もどんどん変わっていくとしたら、もう検索システムの作り替えでは対応しきれない。データを管理する土台そのものを変えなければならないのだ。
「三つのV」を解決する
データベースとは
情報システムの土台として、重要な役割を果たすのがデータベースである。
現在の企業システムでは、データベースの中でも、「リレーショナルデータベース(RDB)」が普及している。RDBは、列と行で構成された二次元の表でデータを管理する仕組みであり、わかりやすく扱いやすい。ただし、データ管理に関する制限事項が多いため、短時間で量や形が変化していくビッグデータの管理には向いていないという指摘もある。
そこで、あらためて注目されるのが、インターシステムズのオブジェクトデータベース「Caché」である。
ビッグデータの特性は、Volume(大容量)、Variety(多様性)、Velocity(速度)だが、Cachéならば、この「三つのV」を解決できる(図1)。
最初のV、大容量はCachéの得意分野だ。大規模システム向けの独自の分散処理技術をベースにしており、比類ない拡張性を実現して、増え続けるデータにもスムーズに対応できる。