バイデン氏は4月に米軍撤収を発表した際、アルカイダなど米本土への脅威となり得る集団の台頭を防ぐため、情報収集や空爆の能力は維持すると述べていた。政権高官は、米国はその目的のために周辺地域に軍を駐留させると説明。一時的にでも無人機などを配備する上で、中央アジアは理想的な場所だと話す高官もいた。

 米軍は9・11以降のアフガン作戦の初期、ウズベキスタンとキルギスの基地を使用していた。しかし、ロシアと中国が同地域の諸国に米政府との軍事協力を絶つよう圧力をかけ、米国はその後にウズベキスタンとキルギスを離れている。

 米政府はこのところウズベキスタン政府関係者と協議しているが、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は6月、ジュネーブで行われたバイデン氏との首脳会談で、中央アジアにおける米軍のいかなる役割にも反対すると述べた。ある米政府当局者によると、ロシアはそうした状況を阻止するため、地域諸国に対し陰に陽に影響力を行使しようとしている。これまでのところ、米国は同地域での一時的な軍配備については交渉していない。

 ロシアが反対していることで、米国は航空機をアフガニスタンに飛ばす上で、カタールなどのアラブ湾岸諸国の基地やインド洋に浮かぶ米海軍の空母に頼らなければならない。

 デビッド・ペトレイアス元米陸軍大将は先日、大西洋評議会(アトランティック・カウンシル)主催のセミナーで、湾岸諸国からの飛行時間は非常に長く、米軍の無人機はアフガンへの往復に任務の60%以上を費やす可能性があると述べた。

 アフガン上空での無人機の飛行時間は、燃料タンクを追加することで延長できるが、それによってヘルファイア・ミサイルや武装勢力の通信傍受装置に使える積載量が減ると、現役の政府当局者は語っている。

 米情報機関は、米国の撤収後にテロ集団が再結成し、米国や世界における米国の国益を脅かすようになるまでに約2年かかると見積もっていた。しかし、米国が支援するアフガン政府が崩壊したことで、この時間軸は見直されていると軍幹部は述べている。

(The Wall Street Journal/Warren P. Strobel, Gordon Lubold and Michael R. Gordon)

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