【寄稿】中ロが狙う米アフガン撤退=ボルトン氏Photo:Mikhail Svetlov/gettyimages

――筆者のジョン・ボルトン氏は「ジョン・ボルトン回顧録 トランプ大統領との453日」の著者。2005~06年に米国連大使、2018~19年に米大統領補佐官(国家安全保障担当)を務めた

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 米国のアフガニスタン撤退は悲劇的な結末を迎えている。これは戦略面でも決定的な意味合いを持つ。「終わりなき戦争を終わらせる」というスローガンの背後には、米軍撤収の影響がアフガンのみにとどまるという大きな判断ミスがあった。しかし反対に、この退却は米国の主要な(そして誠に遺憾な)戦略上の再編成となる。われわれと世界中で敵対する中国とロシアはすでに得点を得ようと狙っている。

 両国をはじめとする多くの勢力は、アフガンを見捨てたことについて、単に世界的なテロリストの脅威に対する直接的影響だけでなく、米国の世界全体における目的や能力、決断力に関してそれが何を表すのかという観点で判断している。