第3回:地域社会や企業と積極的に連携し、開かれた学問を追究する

駒澤大学

実践的な学びの機会が
人間力を育てる

「プロジェクトを進めることで、単にクリティカルシンキングが身に付くだけでなく、物事をゼロベースから創り上げていく創造力、企業側に伝えるコミュニケーション力、イベントや商品開発の企画を通す交渉力などを高めていきます」と吉田教授。ゼミの本質的な狙いは、アントレプレナーシップのベースにある“人間力”の向上なのだ。

 吉田ゼミは三つの班に分かれて活動している。

 1班は、「ラ・メゾン」ブランド(関東を中心にカフェやパティスリーを出店。主力商品はタルト)を展開するピー・エス・コープと連携。ウィズ/アフターコロナに通用する、新商品開発や販売方法の戦略構築を研究している。

吉田ゼミ1班の連携企業、ピー・エス・コープを訪問

 1班の賴志鴻(らいしこう)さんは、「一度成功した企業でも、クローズドな組織では市場に対応しながらイノベーションを起こし続けることが難しくなる。そこから脱するためには、組織外部のアイデアや資源を活用し、促進するオープンイノベーションの必要があると考えています」と言う。

 具体的には、同社が展開する地域のこだわり食材を販売する「そらマルシェ」事業に着目し、地産地消や持続可能性への意識を持った「そらマルシェ」の顧客を「ラ・メゾン」の潜在顧客として捉え、同ブランドへ引き込むことを提案している。

 同社HR室・得納将義アシスタントマネージャーは、「当社はメニュー開発から店舗の設計まで全て自社で行っており、外部の意見が入りづらいという側面があります。学生の皆さんには企業視点では気付けない斬新なアイデアや意見を期待しており、それを商品開発やサービスにつなげていきたいと考えています」と言う。

学生たちが2019年度に地産地消をコンセプトに開発した新商品(タルト)

 実際に、フードロスの問題解決につなげる「おかずタルト」「デザートタルト」などの新商品開発を提案し、「そらマルシェ」での販売を計画している。

 2班の研究テーマは、「持続可能な地域活性化につながる体験型観光の仕組みの構築」。体験型コラボイベントの企画を行う企業と連携し、地域社会と連携したツーリズム企画を提案している。

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