小売り  

AIカメラと組み合わせて
スムーズな接客をサポート

レジでの行列時の応援要請や顧客の問い合わせに活用

 Buddycomは、どの業界でもインターネット経由で使えるホリゾンタルSaaSだが、最も利用例が多いのがスーパーなどの小売業だ。店舗内のコミュニケーションの対象は、正社員、パートやアルバイトというように、働く時間も仕事の内容もITスキルも多種多様。そこで誰でも迷わずにすぐに使えるBuddycomのUI(ユーザーインターフェース)の作り込みが好評だ。

 例えば接客中、店長からの連絡が聞き取れなかったとき、録音で聞き返しができたり、レジに行列ができれば、すぐに応援を呼ぶことができる。また、担当外の商品について顧客に尋ねられたとき、詳しい人に聞くことでスムーズな接客ができ、結果として顧客を待たせる時間が減り従業員の移動距離も減ったというデータもある。

 イオンリテールでは、接客を必要とする顧客を感知するAIカメラの導入を進めている。売り場で顧客が接客を必要とするときに従業員が駆けつけて顧客満足を高めることが目的だ。Buddycomは、AIカメラが感知した情報を従業員に通知することで、イオンリテールのスマートストア化を支えている。

  製造業  

音声だけでは伝えにくい情報も
映像を使って確認

ウエアラブルカメラを使うとスマホを持つ手がフリーになる

 製造業の現場・工場ではライブキャスト機能がよく使われている。工場内の通信にはPHSやトランシーバーなどを使うことが多いが、音声通信だけでは用件が伝わらない場面も多々ある。例えば工場の定期修繕。定期修繕チーム一人一人の行動範囲が広いため離れ離れになることもあるが、ライブキャスト機能を使って点検箇所の映像を送ることで複数の目で確認したり、アドバイスをもらったりすることができる。

 現在、工場で使われているライブキャスト機能は、スマホで撮影した映像が中心だが、Buddycomは、体に装着して使うウエアラブルカメラや眼鏡のように掛けるスマートグラスによる映像の利用にも対応している。ELMOのクラウド対応ウエアラブルカメラを使うと、スマホを持つ手がフリーになる。RealWearのハンズフリーウエアラブルコンピューターに連携させると音声でBuddycomの操作ができるようになる。

 大手企業ほどセキュリティーにはシビアだが、Buddycomは通信内容の暗号化などセキュリティー対策でも高い評価を得ている。